ファーウェイ・ジャパンが8月26日、「人生100年時代を乗り切る『スマート・エイジング』の 秘訣とスマートウォッチの活用法」と題したイベントを開催。東北大学特任教授で村田アソシエイツ株式会社代表取締役の村田氏による高齢者のスマートウォッチ活用に関する講演が行われました。
まずは聞きなれない「スマート・エイジング」という言葉ですが、村田氏は従来のアンチエイジングなどの考え方は歳を取ることを否定しており不自然だとし、「加齢は何かを得ること」「彼糸は人間の発達」「加齢は成長すること」と定義。そのスマート・エイジングのためには、10の秘訣があるとのこと。要するに健康的に歳を重ねようということのようです。
そんな10の秘訣のうち、3つについてはスマートウォッチを使うことで比較的簡単に管理ができるとしています。
まずは有酸素運動と筋トレ。スマート・エイジング、つまり健康的に歳を重ねるのになぜ運動が必要なのかというと、認知症を含め要介護状態になる主な要因は脳卒中とのこと。脳卒中の原因は動脈硬化であり、生活習慣病の予防が重要になります。そして生活習慣病の予防には、有酸素運動で脂肪を燃焼させ、血行促進、心肺機能の強化が効果的というわけです。
また、女性の場合には、要介護状態になる原因は脳卒中よりも認知症や骨折・転倒、関節疾患が多くなっています。歳を取ると、とくに下肢の筋肉が衰えることから、筋トレ下肢を鍛えることが、要介護にならないためにも重要とのことです。
もう一つのポイントとして挙げられている「不眠の原因を取り除く」ですが、加齢とともに睡眠ホルモン「メラトニン」の血中濃度が減少するためなのだとか。その結果、高齢者は中途覚醒や早朝覚醒、ようするに朝早く起きてしまうようです。
また、メラトニンは日中に分泌されたセロトニンを原料として生成されますが、ストレスがかかり続けるとセロトニンの分泌が減少してしまいます。このため、入眠前2時間はリラックスできる環境にしたり、ストレス管理をするのが大切になってくると言います。
そんな運動や睡眠管理は、スマートウォッチが得意とするところです。特に運動に関しては、適度な心拍数なども一目で把握できるので、効率よく運動を行えそうです。
なお、ファーウェイのヘルスケアアプリでは、「ヘルスケアコミュニティ」という機能が利用可能。存在は知っていたものの気に留めていませんでしたが、離れて暮らす両親などのファーウェイアカウントを追加し、コミュニティを形成すると、心拍や歩数、睡眠データなどのヘルスケア情報を共有できるのだとか。「今日はあまり歩いていないな」「眠れていないな」といった情報を離れていても把握できるので、かなり便利そうです。
ただ、高齢の家族がスマートフォンを利用し、スマートウォッチを身に着けていなければならないというのはかなりハードルが高そうにも思います。この辺り、たとえばスマートフォンがなくても、スマートスピーカーなどを使ってスマートウォッチのデータ同期ができると多少は改善される気もするので、今後に期待したいところです。
ところで今回の話、「スマート・エイジング 人生100年時代を生き抜く10の秘訣 」がベースで、スマートウォッチに絡みそうな部分を抜き出した内容のようです。気になる方は読んでみるといいかもしれません。Kindle版がないのが残念……。