Pixel Buds Proで利用可能なほか、SonyのLinkBuds S (WF-LS900N)もファームウェアアップデートで対応したGoogleのAudio Switch。マルチポイント接続と似ているようで、実は挙動が異なっているので簡単に紹介したいと思います。
Audio Switchは、Google I/Oで発表され、Pixel Buds Proのリリースに合わせてリリースされた機能。複数のAndroid端末でシームレスな切り替えが可能となります。
2台のデバイスと同時にBluetooth接続し、適宜接続を切り替えられるマルチポイントでも同じことはできますが、Audio SwitchはBluetooth接続しているのは常に1台のみというのが大きな違いになります。
設定は、「接続済みのデバイス > Pixel Buds Proの詳細設定」から行います。「音声の切り替え」がAudio Switchのことで、Pixel Buds ProではデフォルトでONでした。また、Pixel Buds Proは、マルチポイントがデフォルトでOFFになっていますが、OFFのままでもAudio Switchは利用できます。
Bluetooth接続するのは常に1台という仕様のため、マルチポイントとは違い3台以上ともシームレスな切り替えが可能です。ただし、利用でるのはFast Pairを介して接続したAndroid端末のみです。いまのところ、Windows PCでは利用できないようです。
切り替えは全く手間がなく、基本的に後勝ちでメディアを再生し始めた端末に切り替わっていきます。ただし、マルチポイントとは違い、Bluetoothの接続から行うため、切り替わるために数秒のタイムラグがあります。
なお、私の使い方が悪い可能性もありますが、Pixel 6に接続してYouTube視聴中という環境において、Galaxy Z Flip 3に着信があっても自動では切り替わりませんでした。この状態だと下記のような挙動です。
- YouTubeを視聴中のままZ Flip 3で応答すると、切り替えを試みるものの接続失敗
- YouTubeの再生を停止した状態でZ Flip 3で応答すると、接続が切り替わりPixel Buds Pro経由で通話ができる
いずれにしろ、着信音がPixel Buds Proから聞こえることはありません。なので、Audio Switchで着信音が聞こえないのが仕様だとすると、スマートフォンはカバンに入れっぱなしにしておいて着信があったときだけイヤホン側の操作で応答するという使い方ができません。
ちなみに、マルチポイントの場合には、Pixel 6でYouTube視聴中にGalaxy Z Flip 3に着信があると、YouTubeが一時停止し、Z Flip 3の着信音が聞こえるという仕様です。
3台以上で利用できるというのは魅力ではあるものの、利用シーン次第ではマルチポイントの方が便利ということもありそうです。