ウェブ3.0型社会を読み終えました。約3時間。
タイトルだけ見ると「これからこうなっていく」ということが書いてあるかのように思いますが、実際は「いまはこうだ」ということがメインです。ただ、その「いまこうだ」という部分(ウェブ2.0の部分)はとても分かりやすく書いてあるように思います。ここ最近のネット絡みの出来事などにも触れられていて、「いま何が起きているのか」を知るためには良い本だと感じました。
しかし、先にも書きましたが、「これからこうなる」という部分(ウェブ3.0の部分)については、最後の方に著者の意見が数ページ書かれているだけでちょっと残念です。本文中にも「いまはこうだけど、これからこうなって行くのではないか」という著者の意見がところどころに出てはくるのですが、著者が勝手に言っているだけという印象を受けました。もっともこの手の分野では正確な予測は難しいのでそれでいいのかも知れません。
残念がってばかりいても何なのでよかった面も。著者が広告業界出身で、尚且つビデオジャーナリストという肩書をもっているからか、テレビ業界に関する考察はとても興味深かったです。特に公共広告機構のCMはそのCM枠が売れなかった場合に流されているというのは初めて知りました。また、新聞というメディアはどうあるべきかなどマスメディアとネットの係わりについては全体的に面白い内容だと感じます。