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ついうっかり、7.8インチの電子ペーパー端末BOOX Nova2を買ってしまいました。6月に発売された10.3インチのBOOX Note Proよりも一足早く、5月に日本国内でも発売されていたようです。
CPUはQualcommの2.0GHzオクタコア(Cortex-A53)、RAM3GBm、ストレージ32GB。microSDなどの外部ストレージは利用出来ません。OSにはAndroid 9を搭載。
ディスプレイは7.8インチ 1872 x 1404で、静電容量タッチパネルのほか、4096段階のWacomデジタイザにも対応します。
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インターフェースは底面にUSB Type-Cが1つだけ。上面には電源ボタン。スピーカーは搭載しているものの音量キーは非搭載です。
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正面下部にもボタンがあり、標準ではAndroidの「戻る」ボタンとして機能します。これは設定で「ホーム」にも変更可能です。
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Kindle端末のようにフロントライトも搭載しており、暗いところでも利用可能。色合いは暖色系と寒色系の2種類を調整できます。またフロントボタンの長押しでバックライトのON/OFFを切り替え可能です。
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Google Play対応はやや特殊
そんなBOOX Nova2ですが、Google Playを利用出来るのが大きな特徴です。とはいえ、対応方法はやや特殊。Google Playを搭載しているものの、GMSに関してGoogleの認可は受けていません。このため、まず最初に「Google Playの有効化」(デバイスの登録)という作業が必要になります。
関連:デバイスの登録
本来であれば、シェルなどを使ってGoogleサービスフレームワークAndroid ID(GSF ID)を取得しなければばらないのですが、それ用のメニューが用意されており、簡単に取得できます。こんなことをするぐらいなら、Googleの認証を受ければいいのにとも思うのですが、そのままだとAndroid互換性テストに合格できないのでしょうね。
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GSF IDを登録後、2時間ほどでGoogle Playが利用可能になりました。早ければ1時間ほどで使用可能になるようです。
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地味に便利なナビボール
Android端末ではあるものの、ナビゲーションバーがなく、物理ボタンも「戻る」(あるいは「ホーム」)しかないのでそのままでは使い勝手が今ひとつな気もしてきますが、それを補う機能としてナビボールが用意されています。
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ようするに、さまざな機能のランチャーですが、表示する項目は設定が可能。「戻る」「ホーム」「タスク切り替え」などのナビゲーションメニューのほか、スクリーンショットや電源なども追加できます。
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標準ノートアプリの書き心地は良好
Google Playと並ぶBOOX Nova2の特徴は、4096階調のタッチペン対応です。専用のノートアプリも用意されており、書き心地はかなりスムーズ。
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もちろん、ブラシや線幅の変更なども行えます。残念ながら、編集できるのはこのアプリ上のみなので汎用性があるとは言えませんが、書いたノートは画像(PNG)あるいはPDFとしてなら、書き出しも行えます。
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サイズ的にも普段持ち歩くメモ帳代わりとしては、十分に使える機能です。
なお、Google PlayからOneNoteやOfficeアプリなどをインストールして、手書きを利用することもできます。ただ、標準のノートアプリ以外は、描画の追従性が今ひとつで実用は厳しいと感じました。
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高級なKindle端末
BOOX Nova2には、専用の書店アプリ(リーダーアプリ)もあるのですが、洋書のみで機能自体はおまけのようなもの。ということで、電子書籍リーダーとしては、KindleやKoboをインストールして使うことが中心になります。
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描画速度や表示品質は、専用端末には敵いませんが、普通に読む分には何ら問題はありません。逆に言えば、Kindleの電子書籍を読むためならば、あえてこの端末を使う理由がありません。
まぁ、それは当然なのですが、やはりGoogle Play対応で、他の雑誌アプリや漫画アプリを使いやすいのが特徴です。Officeも使えるので、出先で文章の手直しをするにも使えるかもしれません。
iPadやSurface Goでもいい気はしますが、275gと軽量なので持ち運びも苦にならないのが魅力です。
ただ、本体にペンを収納できないのは難点ですね。貼り付けるタイプのペンホルダーでも使うといいのかもしれません。
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もうちょっと使い込まないと評価を下せませんが、Kindleよりも汎用性はあるので、Kindleで他のアプリも動かせたら……と思ったことがある人には良さそうです。