先日ソフトバンクの+Styleでも取り扱いが始まった「Mode1 Retro」。その開発元であるピーアップでRetroの説明、そして11月11日に発売予定の新モデル「Mode1 RS」の発表イベントがあったので参加してきました。
Retroはガラホではない。Mode1 Retroに込めた思い
まずは発表済みで現在発売中のRetroについて。
Retroは短期に爆発的に売れるような端末ではなく、ロングランを目指している端末とのこと。ただ出足は好調で当初計画値の150%程度で売り上げは推移しているとの説明が中込社長からありました。
「そのスタイル的にもいわゆるガラホと呼ばれることが多いが、決してガラホを目指したわけではない」と説明してくださったのが開発責任者の濱島氏。
メインターゲットはフィーチャーフォンユーザーのうち、スマホへの乗り換えを検討していない層
Mode1 Retroがメインターゲットとしているのは、現在フィーチャーフォンを利用しており、かつスマートフォンへの乗り換えを検討していなかったり、過去に検討したものの乗り換えなかったユーザー。
すでにスマートフォンへの乗り換えを検討しているユーザーはあえて対象とはしていません。
そして過去にスマホへの乗り換えを検討したものの、乗り換えなかったユーザーにその理由を聞いてみると、料金や価格以外では、「端末が大きすぎる、重すぎる」「機能が充実しており使いこなせそうにない」「文字入力など操作が難しそう」「片手での操作が難しそう」との理由が多く聞かれたとのこと。
そんな意見を取り入れつつ、無理なくスマートフォンを使ってもらえるようにと開発したのがMode1 Retroです。フィーチャーフォンにAndroidを載せただけの従来のガラホとは違い、あくまでもスマートフォンにガラホの操作性を持たせた製品です。
なお、Retroという名称については、古い携帯スタイルだからRetroなんでしょとよく言われるが、単に古いだけならアンティークやビンテージだとその説を否定。RetroはRetrospectionのことであり、古いものを現代の技術でよりよく蘇らせることだとしました。
モータースポーツをイメージしたMode1 RS
ピーアップのMode1シリーズ3機種目となるMode1 RSのお披露目も行われました。
RSはレーシングスポーツのこと。ピーアップはテルルなどの携帯事業だけではなく、バイクのパーツ販売・買い取りなどを行うMotoUpも経営しており、モータースポーツとの関わり合いも深い企業。そんな2つの事業を掛け合わせて生まれたのがMode1 RSです。
背面はカーボン調に仕上げられているほか、光沢仕上げの金属フレームを使うことで、レースマシーンをイメージしたとのこと。背面は取り外しが可能で、別途、リアルカーボンを使ったバックパネルも販売予定とのこと。足立区の職人さんによる手作りのため1枚1万円ほどになるとか。
壁紙もテールランプをイメージしたデザインになっています。
また、着信音にはエンジン音やらエキゾーストノートやらが13種類も採用されているこだわり様。着信の際にこんな音を出してたら、一発で自分の端末だとわかりそうです。
こちらも広く一般受けを狙ったものではなく、モータースポーツ好きな人など「刺さる人にだけ刺さればいい」とかなり割り切った端末です。といっても、それだけでは商売にならないので、端末にこだわりがなく、高付加価値であれば機種変更を検討するような層も狙っているそうです。
スマートフォンもかなりの競争過多になっているので、広くマスを狙うよりも、超ニッチ層を狙ったほうがファンが付きやすいし、生き残るには向いているのかもしれませんね。
RetoroとRSのスペック
Retro、RSのスペックは下記。
仕様 | Mode1 Retro | Mode1 RS |
---|---|---|
ディスプレイ | 3.5インチ | 5インチ |
解像度 | 800×480 | 1280×720 |
SoC | MediaTek MT6737M QuadCore 1.1GHz | MediaTek MT6737T QuadCore 1.5GHz |
RAM | 2GB | 3GB |
ストレージ | 16GB + microSD | 32GB + microSD |
バッテリ | 1650mAh(着脱式) | 3,000mAh(一体型) |
Bluetooth | 4.1 | 4.1 |
WiFi | 802.11 a/b/g/n 2.4GHz+5GHz | 802.11 b/g/n 2.4GHz |
LTE | 1/3/8/19 | 1/3/8/19/26/41 |
au VoLTE | 非対応 | 対応 |
価格 | 19,900円(税抜) | 22,800円(税抜) |
RSは国内3キャリアに対応したほか、auのVoLTEに正式対応。ただ。レーシングをうたう割にはスペックが低めなのはちょっと気になるところです。ただ、その分価格は安く22,800円(税抜)。
せっかくニッチ層を狙うなら、もっと尖った端末(ハイエンドに振った端末)でも良かった気はします。今後、第4弾、第5弾と続いていくのなら、そういう方向も期待したいところです。あとはニッチ層といえばQWERTYかな……。