AnkerがクラウドファンディングサービスIndiegogoでキャンペーンを行っていた350ml缶サイズのポータブルプロジェクター「Nebula Capsule」が届きました。
Nebulaはプロジェクター関連のAnkerのサブブランド。日本では発売されていませんが、7月にはMARSというモバイルプロジェクタをリリースしています。
そんなAnkerが「世界で最も先進的なポケットシネマ」とうたうCapsule、なかなか使えそうなデバイスでした。
▼ おススメポイント
- 単独利用できるのが手軽
- 画質、明るさとも必要十分
▼ ここがダメ
- リモコンが使いづらい
小さくても本格的なモバイルプロジェクター Capsule
まず本体の仕様ですが、主なものところでは下記。
仕様 | NEBULA Capsule |
---|---|
ディスプレイ | 0.2インチ 854×480 DLP |
光源 | RGB LED |
明るさ | 100 ANSI lumens |
コントラスト比 | 400:1 |
投影サイズ | 20インチ~200インチ |
投影距離 | 0.58m~3.08m |
プロセッサ | クアッドコア A7 |
RAM | 1GB |
ストレージ | 8GB |
バッテリー | 5200mAh |
使用時間 | 連続再生 2.5時間 Bluetoothスピーカーモード 40時間 |
給電 | 9V2A QC2.0対応 |
OS | Adroid 7.1.1 |
ポート | HDMI 1.4 x 1、充電・データストレージ用 microUSB x1 |
サイズ | 120 x 68mm |
重さ | 470g |
Androidを搭載しており、別途映像ソースからの入力がなくても、自前で投影できるのが特徴です。
350ml缶とほぼ同じサイズ
350ml缶とほぼ同じサイズというだけあって、本体は非常にコンパクト。
並べてみると、本当にほぼ同じサイズでした。
上部にあるのがプロジェクターのレンズ。側面のダイヤルでピントを調整します。
背面には給電・データストレージ用のmicroUSBとHDMIポート。中央にある丸いのが赤外線の受光ポート。リモコンはイマドキではない赤外線を使います。上部の穴は排気口。
上面には電源ボタンとボリューム、プロジェクターモードとBluetoothスピーカーモードを切り替えるスイッチ。周囲の溝は吸気口となっています。
底面には三脚用のネジ。
本体下部はすべてスピーカー。モノラルの5Wドライバで音楽鑑賞には正直物足りなさもありますが、動画視聴には十分です。なお、高音はそこそこ出ているものの、低音に物足りなさがあります。
リモコンは赤外線仕様。スマートフォンアプリで代替も可能
リモコンはちょっとイマドキ感がない赤外線仕様。
本体の背面からでないと操作ができないので、設置場所等が大きく制限されます。ただし、メーカー自体もこのリモコンでの操作はあまり重要視していないようで、同等の機能を備えたスマートフォンアプリがリリースされています。
タッチパッドで操作できるほか、文字入力もスマートフォンのキーボードを利用できるため、はるかに快適。接続もBluetoothなのでどこからでも操作可能です。
ただし、少なくともAndroid版のアプリはまだ正式版ではないとのこと。その所為か、ちょくちょく操作を受け付けなくなることがあります。動画視聴中など、頻繁に操作するものではありませんが、早く正式リリースして欲しいところです。
Android搭載だけどGoogle Playには非対応
ホーム画面は極めてシンプル。なお標準で英語、中国語、日本語に対応しています。
Androidを搭載しているものの、Google Playには非対応。代わりに独自のアプリストアを持っています。
おそらく、APKを持ってきてインストールすれば動作はするはず。また、そのうちGoogle Playのインストール方法なども出てくると思いますが、YouTubeやNetflix、Amazonビデオなどには標準対応しており、動画視聴で困ることはなさそうです。
キーストーン補正に対応。ただし垂直方向(上下方向)のみ
設置方法は、普通に前方に投影する「フロント」のほか、スクリーンの背面から投影する「リア」、それぞれ天吊り状態で投影する「フロント・シーリング」「リア・シーリング」に対応。
一般のプロジェクターでよくある台形補正(キーストーン補正)にも対応します。ただ、補正できるのは垂直方向(上下方向のみ)。
この垂直方向に関しては、本体の傾きを検知して、自動的に補正する機能もあります。
ただし、自動補正はあくまでも本体の傾きが基準なので、投影面が垂直でない場合は補正しきれません。その場合は手動でも補正が可能性ですが、その場合も垂直方向しか補正できません。
水平方向(左右方向)は設置時に気を付けるか、設置場所が不安定なら三脚などを使う必要があります。
HDMIのほか、Miracast、AirPlayに対応
自前で映す以外にも、HDMIの入力に対応。また、Miracast、AirPlayにも対応しています。それぞれ起動後にモードの変更が必要となりますが、客先でPCを繋げて……みたいなシーンでも使えそうです。
100ルーメンでも十分明るく、画質もそこそこ
解像度が854×480しかないので画質はそこそこですが、見づらいことはありません。100 ANSI lumensが少しくらいかと思ったのですが、日中の明るい部屋や夜電気を点けていても意外とはっきり見えます。
もちろん、投影面から距離を開け、大きく映すとそれだけ暗くはなりますが、真っ暗にしなくても十分視聴に耐える明るさです。
三脚に固定し、上に向ければ天井への投影も可能。寝ながらの映画視聴も快適です。
モバイルプロジェクターとしては「アリ」
これまでモバイルプロジェクタ、ポケットプロジェクタの類は気になってはいたものの、使い物にならないのでは……と敬遠していたのですが、どうやらそれは偏見だった様子。
しかも、CapsuleはAndroid搭載で単独利用ができるのが大きなメリット。ケーブル接続などの煩わしさがなく、電源を入れればどこでも投影できる手軽さは、使って見たい、持ち歩きたいと思わせるには十分です。
欲を言うなら、Googleアシスタント対応もしくはGooglecastに対応して欲しかったかなぁ。それは今後の製品に期待しておきたいと思います。
なお、Indiegogoでのキャンペーンは終了していますが、まだ購入は可能。349ドルで1月に出荷予定となっています(市販時の定価は399ドル)。
追記:2018/05/29 国内販売が開始されました。