第21回文化庁メディア芸術祭の受賞作品展が6月13日(水)~6月24日(日)に国立新美術館で開催されてます。同期間中、TOHOシネマズ六本木などのサテライト会場でも受賞作品の上映(「この世界の片隅に」「夜明け告げるルーのうた」など)も行われるとのこと。
そんな受賞作品展、12日に行われた報道向け内覧会に参加してきました。
受賞作品の発表自体は3月に行われており、作品展では、それらの作品を実際に見たり体験したりすることが可能です。
国立新美術館の2E企画展示室を丸々使っており、結構な広さがあります。大まかにアート部門やエンターテイメント部門などに分かれていますが、好きに行き来することは可能です。
入ってすぐの場所にあるのがアート部門の大賞「Interstices/Opus I – Opus II」。実際の映像にデジタル処理を加えた映像インスタレーションというジャンルの作品ですが、授賞式の際に感じたのと同様、私にはよくわからない……。
ただ、大画面で見ていると、なんとなく引き込まれていくような不思議な魅力はあります。ちなみに全部見ると22分かかります(作品の前には椅子があるので座って見れます)。
その隣にあるのが、優秀賞を受賞した「Language Producing Factory」。中国湖南省江永県の山村で女性だけに伝承された「女書」という言語をモチーフにした作品。これも映像インスタレーションというジャンルだそうです。
女書はもともと教育を受けられなかった同地の女性が、生活の中でのコミュニケーションのために生み出された言語とのことですが、いまでは環境客向けに、わずかな賃金で女書を使うことを強要されているとか。そういった側面も表現した作品とのことです。
面白かったのがエンターテイメント部門の「PaintsChainer」。アップロードした線画にAIが自動で着色してくれるWEBサービスですが、作品展ではAIがどのように認識して着色していくのかを表現。その様をARで確認することもできます。
ちなみにARの様子は下記のような感じです。
#PaintsChainer チームです!文化庁メディア芸術祭の受賞作品展に向けた特別展示を準備中です。これで皆さまに伝わりますかね…?という疑惑は出ていますが…😇 6/13〜6/24、国立新美術館で展示します!(映像は開発中のバージョンです)#jmaf pic.twitter.com/wehKjJYqRp
— PaintsChainer (@PaintsChainer) 2018年6月8日
個人的に気になっていたロボットアームを足で動かす「MetaLimbs」。
今回は稼働はしていませんでしたが、作品展の期間中は実際に体験できそうな雰囲気です。
アニメ部門では、この世界の片隅にの参考資料も展示。作品中には登場しなかったものの、すずさんが日常どんな家事を行っているのか、1日のスケジュールはどんな感じなのかといった資料も公開されています。
なお、メディア芸術祭の受賞作品展では恒例のようですが、マンガ部門の受賞作37タイルの全巻が読めるマンガライブラリーも併設されています。
大賞作の「銃座のウルナ」、はじめて読んだのですが、どこかの戦史ものかと思ったらいきなりモンスターがあらわれて予想と違ってました……。
他にも全受賞作品が展示されていたり、実際に体験出来たりするようになっているので、ぜひ実際に見てみてください。入場は無料です。