ピーアップが7月29日に発売予定のスマートフォンMode1 RR。レーシングチームを擁する同社らしく、前モデルMode1 RSから引き続きレーシングスポーツをコンセプトにしたスマートフォンです。
画面サイズは6.3インチ(2340 x 1080)のIPS液晶。AMOLEDを採用しなかったのは、野外での見やすさを優先したためとのこと。
画面上部には水滴型のノッチを採用。発表会では「トレンドだから採用した」とのことでしたが、ODMの都合な気がしなくもないです。
背面は前モデルから変わらずカーボン調デザイン。ただ、ガラスバックになっており、裏蓋の交換は行えません。
背面カメラは1600万画素+200万画素のデュアル仕様。
向かって右側面にボリュームと電源ボタン。電源ボタンは指紋センサも兼ねています。
左側面にはSIMスロット。
Mode1 RRはDSDVに対応していますが、SIMはnanoSIMとmicroSIMの組み合わせ。これは、法人需要を見据えてのこと。法人だとSIMのサイズ変更を行いにくいのだそうです。ちなみに、SIMアダプターも付属するので、nanoSIM2枚の組み合わせでも利用できます。
上面には3.5mmジャック。
底面はUSB Type-C。
ユーザーの使い勝手を考えたシンプルな中身
見た目はレーシングスポーツをコンセプトにしたというだけであり、なかなかにスポーティーですが、UI関連はいたって普通。とてもシンプルになっています。
とはいえ、素のAndroidというわけではなく、多少のカスタマイズも行われています。たとえば、ナビゲーションバーは従来の3つボタンタイプ。Android 9から採用されたピルボタンは非搭載です。
これは、機種変更したユーザーが操作に迷わないようにとの配慮から。この機種の想定ユーザーはテルルなどを利用するごく一般のユーザー(新しい物好きのガジェットマニアではない)のため。店頭スタッフが案内で迷わないためというのもあるかもしれません。
このシンプル操作はカメラにも及びます。設定項目などはなく、構えてシャッターを押すのみ。
薄暗い室内は厳しいですが、日中の野外なら問題はないでしょう。
そんなMode1 RR、もう一つのカスタマイズ要素であり、こだわりポイントは着信音。Mode1 RSのときと同じく、数多くのレーシングサウンドが収められています。
ベンチマーク
Mode1 RRのSoCは、Helio P22でRAMは4GB。ベンチマークを気にするような機種ではありませんが、一応参考程度に。
AnTuTu 「77324」、3DMark(Sling Shot)「452」、GeekBench 4のシングル「832」、マルチ「3584」。
バッテリー容量は3200mAh、ワイヤレス充電に対応
Mode1 RRのバッテリー容量は3200mAhで、ミドル端末にしては珍しくワイヤレス充電に対応しています。ポートはもちろんUSB Type-C。おそらく、microUSBのほうが安くは作れるのでしょうが、ケーブルの抜き差しでポートが壊れやすいとのことで、Type-Cにしたそうです。
なお、有線での充電は9V/2AのPD 18Wに対応している……とのことですが、手持ちのUSB-ACではいずれも5V充電しかできませんでした。
普通に使ってほしい普通の端末
発表会でも「普通の端末、普通に使ってほしい」と言われていたのですが、その通り、良くも悪くも普通の端末です。
上を見ればキリがありませんが、約3万円という値段を考えるなら、特別優れた点がない代わりに、明らかにダメという点も見当たりません。
ただこの価格帯、HUAWEI P30 liteなどのライバルも多く、手放しでMode1 RRをお勧めできるかというと微妙なところ。それでも、店頭での手厚いサポートや、端末の使いやすさを優先するのなら第1候補にはなりそうです。