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子供のブルーライトカット眼鏡は返って悪影響の可能性も。日本眼科学会らが警鐘

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▲日本眼科学会のサイトより

日本眼科学会や日本眼科医会、日本近視学会らは4月14日、小児のブルーライトカット眼鏡の着用に関して、注意喚起を行う意見を発表しました。ブルーライトカット眼鏡に眼精疲労を軽減する効果はなく、小児にとってはむしろ有害であるとする内容です。

ブルーライトといえば、眼精疲労の原因になり、夜間の利用で体内時計を狂わせる悪役のような扱いを受けることが多いもの。夕方以降にブルーライトをカットすることは一定の効果が見込まれる可能性があるとしたうえで、その他の点についてはエビデンスに乏しく、問題点があると指摘します。

まず、最新の米国での試験では、ブルーライトカット眼鏡に眼精疲労を軽減する効果は全く認められなかったとのことです。また、ブルーライト自体は太陽光に含まれていますが、デジタル機器の画面から発するブルーライトは曇天や窓越しの自然光に含まれるものよりも少なく、網膜に障害を生じることがないレベル。いたずらに恐れる必要はないとしています。

体内時計を考慮した場合でも、就寝前ならともかく、日中にブルーライトカット眼鏡を装用する有用性は根拠に欠けるとも。そもそも、産業分野では日中の仕事は窓際の明るい環境下で行うことが推奨されており、そちらのブルーライトのほうが多いだろうということです。

そして、小児にとって太陽光は心身の発達に好影響を与えるものであり、十分な太陽光を浴びないと近視進行のリスクが高まるとのこと。このため、ブルーライトカット眼鏡の装用は、ブルーライトの暴露自体よりも有害である可能性が否定できないとのことです。

ちなみに、米国眼科アカデミーのブルーライトに関するQ&Aも引用しており、それによると、目が疲れたら休めとのことです。

就寝前なら一定の効果がありそうですが、これについても就寝の2~3時間前からデジタル機器の使用を控えるのいいとしており、ダークモードやナイトモードの使用も推奨されています。

Source: 日本眼科学会, 小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見(PDF)

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