米国で審議されているSOPA(オンライン海賊行為防止法案)、PIPA(知的所有権保護法案)の両法案に対する抗議行動として18日8時〜20時(日本時間18日22時〜19日10時)の間、Wikipediaなどのサイトがサービスを停止するようです。
sopastrike.comに抗議に参加するサイトの一覧が掲載されていますが、すべてのサイトが停止するわけではなく、抗議の意思表明をするだけのサイトも多いようです。Wikipediaの場合にも停止するのは英語版のみとのこと。Androidなどのハックで有名なXDAは米国からのアクセスの場合に抗議ページを表示するようです。
この類の活動は日本ではあまり行われない気がしますが、対象となっている法案がネットを対象としているものだけに敏感に反応しているということもあるのでしょう。
日本ではあまり関心を持っていない人も多いのではないかと思いますが、SOPA/PIPAがどういったものかというと、海賊版などをダウンロード可能にしていたり、不正に流通させているサイトに対してDNSを遮断したり、検索エンジンへの掲載を止めたり、クレジットカード決済などを停止させたりすることができるというものです。これだけなら至極全うな気がしなくもないのですが、サイトの中に1件でも問題があればサイト全体を停止させることが可能という強権をもっており、インターネットを破壊するとまで言われています。日本の例でわかりやすく言うとhatenaの利用者の1人が著作権侵害の内容を1件投稿した場合、hatenaそのものをブロックしてしまうことが可能ということです(この場合、記事そのものではなく、コメントに著作権侵害があっても対象となっています)。サービスを提供している企業側からすれば、サイト全体を停止させられては堪らないので、著作権侵害について「疑わしきは削除」の立場をとるところが増えるでしょう。こうした点もインターネットを破壊すると言われている所以です。
抗議活動を受けて、すでにDNSの削除条項は撤回されていますが、本案そのものを廃案にする必要があるとして抗議は続けられています。
[via techcrunch]