Googleが、3月18日の『世界睡眠の日』にあわせて、Nest Hub(第2世代)の開発にも関わったLogan Schneider医学博士とConor Heneghan博士による睡眠にまつわる「嘘・本当」を公開しています。
「1日8時間以上の睡眠が必要」「昼寝は回復するのに効果的」「仰向けに寝るといい」「横向きだ」「そんなことより枕が重要」など、睡眠に関しては皆が関心を持っているためか、素人が論じる市民科学を含め、様々な情報が飛び交っています。中にはもっともらしいものもありますが、特に根拠がないものも多く、何を信じるかはその人次第という状況です。そうしたものに、専門家が意見をくれるのは参考になりそうです。
睡眠にまつわる嘘・本当
8時間の睡眠が必要
嘘。必要な時間は人それぞれであり、「基本的には、一日中、眠いと感じない程度の睡眠が必要」とのこと。多くの人が最低7時間の睡眠をとるよう勧めていますが、これは人々が報告する内容に基づいており、実際の睡眠を過大評価していることが多いともしています。「典型的な睡眠を客観的に測定すると、人間の実際の睡眠時間は6時間半程度であることがわかります」とLogan博士は述べています。
週末に寝すぎると、かえって疲れが取れない
本当。体内時計を狂わせる原因になり、通常のスケジュールに戻った時に、あまりいい気分ではないかもしれないとのこと。「できれば、平日と週末であまり大きな差をつけないようにしましょう」とのことです。
パワーナップ(15~30分の短い仮眠)は非常に効果的
嘘…っぽい。National Sleep Foundationによると、多相性睡眠(別名、昼寝と徹夜睡眠)は、ほとんどの人にとって理想的ではないとのこと。ただし、「一日をやり過ごすために昼寝が必要な場合、10分から20分といった短い昼寝が、次の主睡眠時間帯に影響を与えず最も回復する傾向があります」とLogan博士は言います。ようするに、昼寝をしているからと言って夜の睡眠時間を削っていいわけではないということです。
運動習慣と食事は、睡眠の質に影響する
本当。「定期的な運動は、睡眠を改善するためにできる最善のことの1つ」とのこと。また、アルコールは眠りを浅くし、レム睡眠を妨げる可能性があるとも。「レム睡眠が妨げられると、次の日に眠気を感じることがよくあります」とのことで、就寝時刻近くの飲酒はやめた方が良さそうです。
スヌーズボタンは友達
嘘。早めにアラームをセットしてスヌーズするよりも、起きる必要がある時間まで寝ているのがベスト。スヌーズ後の眠りは、回復には寄与しないとのこと。Logan博士は、スヌーズが気持ちいいと脳を騙しているのであって、実際には必要な睡眠をより多く得ているわけではないとしています。
自分の睡眠習慣を知ることが重要
実際のところ、人からあれこれ言われたところで、その人に合っている・合っていないということもあります。なので、自分の睡眠を客観的に確認できる手段があると良さそうです。
最近のスマートウォッチやアクティビティトラッカーなら、大抵は睡眠計測に対応しています。身に着けるのを意識したくないならスマートリングという選択も。そもそも、そうしたものを身に着けて寝たくないという場合には、Nest Hub(第2世代)は、枕元に置いておけばセンサーにより睡眠ログの取得が可能です。
4月から新しい環境で生活を始める人も多いと思いますが、この期間に自分の睡眠パターンを把握し、睡眠を改善してみるのも、新生活に早く慣れるコツかもしれません。
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