いつの間にか認知が広まった感のあるeSIM、Android 13ではさらに便利になるかもしれません。Android Policeによると、Android 13にはmultiple enabled profiles (MEP) と呼ばれる仕組みが用意されているとのこと。
これまで、1つのeSIMでアクティブにできるプロファイルは1つのみでした。このため、eSIMだけでデュアルSIMを構成するには、通常はeSIMチップ(組み込みセキュアエレメント)を2つ搭載する必要があります。このため、デュアルSIMを構成するのは、eSIM + 物理SIMあるいは物理SIM + 物理SIMが一般的。iPhone 13は2つのeSIMに対応しますが、2つのeSIMチップを搭載しているのか、独自の技術を利用しているのかは不明です。
これに対して、Android 13が対応するMEP では、1つのeSIMチップで、複数のプロファイルを同時にアクティブにできるとのことです。Googleが特許を取得しているというこの技術、eSIMチップとモデムを繋げる物理インターフェースに多重化した論理インターフェースを被せるというもの。詳しくは、Androidの開発ソリューションを提供するesperのブログにて、技術ジャーナリストのMishaal Rahman氏が解説しているのでご確認ください。英語ですが、技術文書なので機械翻訳でもそれなりに読めます。
物理的な対応は必要ないため、eSIMに対応しているデバイスであればMEPをサポートできるとのこと。また、Android 13でのサポートが検討されているようですが、とくにプラットフォームに依存した技術ではないため、iOSやmacOS、Windowsなど他のOSでも利用できるとしています。
これが利用可能になると、eSIM利用の選択肢が一気に増えそうな気がするので、楽しみなところ。なお、Android 13のベータ1は、今月中にリリースされる予定です。
Source: Android Police, Esper