イーロン・マスク氏率いる宇宙企業Space Xが提供する衛星ネットワークサービス「Starlink」が日本でのサービスを開始しました。アジア圏では初とのことです。まずは、東日本のみで提供が行われています。
Starlinkは、軌道上を回るStarlink衛星を利用したインターネット接続を提供するサービス。現在、3000基以上の衛星が軌道上に打ち上げられています。なお、直接スマートフォンと通信するわけではなく、受信には専用のアンテナが必要。開けた場所であれば、アンテナは自動で向きを調整し、衛星とのリンクを確立します。
通信速度は50~200Mbpsで、遅延は20~40ms。データ容量は無制限。初期費用としてアンテナとルーター代金が7万3000円かかり、月額料金は1万2300円となっています。
衛星通信ということで、天候による通信速度の低下が気になるところですが、サポートページには「Starlink は、雪、雹、みぞれ、大雨、極度の暑さなど、さまざまな気温や気象条件に対応できるように設計およびテストされています。」とだけ記載があり、速度低下については触れられていません。おそらくは多少の低下はあるものの問題のない範囲なのでしょう。なお、設置するアンテナには融雪機能も備わっており、多少の雪なら問題はないとのこと。豪雪地帯など、気象条件が極めて厳しい地域向けにはハイパフォーマンスアンテナも用意されています。
Starlink が日本でのサービスを開始しました - アジアでは初めてのサービス国です → https://t.co/slZbTmHdml
— SpaceX (@SpaceX) October 10, 2022
電力供給が絶たれてしまうと動作しませんが、既存のインフラよりも災害には強いイメージはあります。光回線等が来ていない地域はもちろんのこと、災害時のバックアップ回線としても利用できそうです。ただ、個人宅でバックアップ回線に……というには手軽に手を出せる金額ではありませんが、ビジネスや公共施設等ならありかもしれません。
Source: Starlink