Metaは10月7日、都内でMeta Quest 3S プレビューデモイベントを開催しました。
10月15日発売のMeta Quest 3Sを一足早く体験するとともに、Meta Quest 3SのプロダクトマネージャーのJD ダグラス氏、メタバースコンテンツディレクターのアナンド・ダス氏、デベロッパーリレーションズ グローバルヘッドのメリッサ・ブラウン氏が登壇し、Meta Questに関連する質問に答えてくれました。
Meta Quest 3Sは新規ユーザーの取り込みも期待
日本でのMeta Quest 3の売れ行きは好調で、販売目標は上半期ですでに達成しているとのこと。また、日本では購入後に継続して利用しているユーザーが多いのも特徴とのことでした。これは、空間が狭い、日本の住環境の影響があるのかもしれないとのことです。
そしてMeta Quest 3Sのターゲット層ですが、これは大きく2つのターゲットがあるとのこと。
1つは、MRやVRに初めて触れる人。必ずしもゲームに興味があるわけではなくても、フィットネスや運動をしたり、VRで友人と一緒にコンサートを見たり、ブラウザで作業をしながらYouTubeを楽しんだりといった新しい体験をしてもらうことができるとしています。
2つ目のターゲットは、すでにQuest 1やQuest 2を持っている既存のユーザー。Quest 3の新機能に興味はあるものの、高すぎて手が出なかった人に手ごろなエントリーポイントを提供するとのことです。
また、記者からの、ゲーム以外でのPC連携をしてのVRという方面はどう考えているのかという質問に対しては、すでに開発ロードマップに入っているとの回答がありました。
まず、Quest 3やQuest 3Sを仕事のために使うというオプションについては、単体でマルチタスク機能がすでに提供されています。目の前に複数のパネルを開いて、ブラウザやYouTubeを見ながら文章書きといったことがすでに可能です。
2つ目としては、リモートデスクトップ。公式アプリのほか、Immersedなどのサードパーティアプリも利用できます。
そして3つ目は、9月に開催されたMeta Connect 2024で発表されたMicrosoftとの提携。この提携により、Windows 11のディスプレイとしてシームレスに利用が可能となります。
パススルーはQuest 3とそん色ない印象
ここからは、実際に体験した感想を。まずQuest 3Sで一番気になっていたパススルーの性能ですが、Quest 3とそん色がない印象です。完全にゆがみがない映像というわけではありませんが、ほとんど気になりませんでした。
光学系がQuest 2と同等ということで、パススルーの性能次第では、やっぱりQuest 3を購入したほうがいいのではと思っていたのですが、この点に関しては完全に杞憂だったようです。
Quest 3Sにはハードウェア深度センサーがないので、細かな使い勝手はQuest 3に劣るとは思いますが、今回体験した範囲では不都合は感じませんでした。
CPUはMeta Quest 3と同じということで、処理の重い最新アプリやゲームも利用可能です。今回は、11月1日発売のトライアングルストラテジーをプレイしてみたましたが、フィールドを自由に拡大したり、回転したりして好きなアングルで見ることが可能。チェスの駒を動かしているような雰囲気もあり、なかなか楽しめました。
ほかには、機動戦士ガンダム: 銀灰の幻影のデモも視聴。これはQuest 2でも利用可能です。3Dでの長編動画視聴というのは初めての体験でしたが、メインとなる映像以外(例えば振り向いて後ろとか)にもちゃんと映像があり、どこを見ればいいのか若干迷ってしまいました(おとなしく、正面を見ていればいいのでしょうけども)。細かいところに隠れた何かがありそうで、ついつい関係ないところも見たくなってしまいます。
あとは、マルチプレイヤーゲームのデモとして、今秋リリース予定のSPATIAL OPSも体験。簡単に言ってしまうとMRを使ったサバイバルゲームです。今回は1部屋の狭い空間だったのであまり動き回れませんでしたが、体育館などを使うとかなり楽しめそうです(一緒に楽しむ相手が必要ですが)。