
近年、Steam DeckをはじめとしたゲーミングUMPCが各社から相次いで発売されています。手軽にPCゲームを楽しめる反面、搭載ポートが少ないものが多く、充電しながら外部ディスプレイに接続できなかったり、ポートが上下に分かれていてスタンドに立てかけたまま周辺機器が使えなかったりすることも。
そのような場合には、PCと同様にUSBハブを使うと便利です。まさにこのような用途にうってつけの「GR10 7-in-1 USB4 モバイルドック」が、ベンキュー・ジャパン(以下、BenQ)から発売されています。

今回、この「GR10 7-in-1 USB4 モバイルドック(以下、GR10)」を提供頂き、しばらく使用してみたので、使用感などをレビューします。
7-in-1のUSB 4モバイルドック
GR10は、一見するとどこにでもありそうなUSBハブ。実際、ゲーミングUMPCだけではなく、ノートPCやスマートフォンなどに接続しても利用できます。

接続用のケーブルは本体に収納可能。といっても完全に収納できるわけではなく、ケーブルが少しはみ出します。カバンの中に入れた際に、引っ張り出す取っ手としては使えそうです。

また、先端はゲーミングUMPCに接続しやすいようにL字になっていますが、先端部分を分離してストレートにすることも可能。

外した部分は本体に収納しておけます。マグネットになっているので、簡単に外れたりはしません。

インターフェースは、PC接続用のUSB-CケーブルがUSB4(40Gbps)、USB-C(PD 100W給電用)、HDMI 2.1(4K 120Hz/8K 60Hz、HDR10対応)、USB-A(10Gbps、4.5W)×2、USB-C(10Gbps、7.5W)×1、RJ45(2.5GbE)。


なお、USB PD 100Wで給電した場合、GR10自体が15W消費するので、USB-Cケーブル(USB4)からの出力は最大85Wとなります。
RTX40シリーズや50シリーズを搭載したハイエンドゲーミングノートPCへの給電には心もとないですが、Steam DeckやROG AllyなどのゲーミングUMPCであれば十分な出力です。
折りたたみ式のスタンドを搭載
GR10の特徴の1つが、スタンド機能を持っていること。


対応幅は最大21.5mmまで。Steam Deckの仕様を見ると、厚みが49mmとなっており、はまらないのではと思ってしまいますが、これはグリップ部もふくめた厚み。スタンドにはまる中央部分は約19mmなので問題なく使用できます。


ゲーミングUMPCだけではなく、スマートフォンやタブレットのスタンドとしても利用できます。

注意点として、USBポートが下側にしかない機器の場合、スタンドに立てかけるとポートが塞がれてしまうため、スタンドに置きながらの充電はできません。利用したい機器のポート位置は事前に確認しておくことをお勧めします。
また、USB-Aが2つ、USB-Cが1つあるので、マウスやキーボード、コントローラーなどを接続できます。スマートフォンやタブレットで使う場合にも、気軽に有線やドングルタイプのキーボードを使用できます。



HDMI2.1搭載 8K 60Hz/4K 120Hz出力に対応
ゲーミングUMPCの所有者が、こうしたハブ製品を利用する主な目的は外部モニターの利用ではないでしょうか。GR10は、USBハブ製品ではまだ珍しいHDMI2.1搭載。最大8K 60Hz出力、4K 120Hz出力に対応しており、外部モニターとの接続という点では申し分ありません。

1点だけ残念なのは、USB-Cからの映像出力に対応していないこと。最近はUSB-C接続できるモニターも増えているので、これに対応しているとさらに快適だと思うのですが、現状ではHDMI出力のみとなっています。後継モデルがでるのであれば、ぜひUSB-Cからの映像出力にも対応してほしいところです。
ゲーミングUMPC利用者なら持っていて損はない
ゲーミングUMPCは、使っていないときの置き場所に意外と困るもの。単なるUSBハブなら、いくつもありますが、スタンドにもなるGR10は、普段のゲーミングUMPCの置き場所としても使い勝手がいいと言えるでしょう。