かなり今さらですが、Kindleで読み始めたらはまってしまいました、山賊ダイアリー。
東京から岡山に戻った作者が実際に狩猟を行いその様子などを漫画にしている作品ですが、人から聞いた話ではなく実際の体験談なだけに妙にリアルで、かつ淡々と描かれているので思わず引き込まれてしまいます。
これを読みながら、狩猟期間は狩猟をし、狩猟期間外はブログで生計を立てられたら……とか思ってしまいましたが、そう簡単にはいかないのでしょうね。まずブログで生計を立てるというハードルが高いです。
そんなことはともかく、山賊ダイアリーの中でも触れられているのですが、実際に狩猟を行うにはどうしたらいいのかをざっくりと調べてみました。
狩猟免許
何はなくともこれが必要です。免許の種類は行う狩猟ごとに4種類にわかれており、免許を持っている狩猟以外は行うことができません。
網猟免許 | 網(むそう網、はり網等)を使用する猟法 |
わな猟免許 | わな(くくりわな、はこわな等)を使用する猟法 |
第1種銃猟免許 | 銃器(装薬銃、空気銃)を使用する猟法 |
第2種銃猟免許 | 空気銃を使用する猟法 |
東京都では試験は毎年2回(区部と多摩地区でそれぞれ9月に1回ずつ)実施されています。なお、狩猟免許の管轄は環境省で関わる法律は「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」。どこで取得しても日本全国で有効ですが、実際に狩猟を行う際にはその場所を管轄する都道府県に狩猟税と交付手数料を納付して狩猟者登録を行い、狩猟者登録証及び狩猟者記章の交付を受ける必要があるそうです。
銃の所持許可
罠だけでの狩猟なら必要ないですが、散弾銃やら空気銃を使う場合には銃の所持許可が必要です。これを管轄しているのは警視庁で基づく法律は「銃砲刀剣類等所持取締法」いわゆる銃刀法です。
この銃の所持許可を受けるのは試験だけというわけにはいかずいくつかのステップを踏む必要があります。
まず、猟銃等講習会(初心者)。講習会ですが受講必須で最後に試験があるそうです。これに合格しないと次のステップに進めません。
講習に合格したら、散弾銃を使うか空気銃を使うかの選択を行います。散弾銃の場合は実技講習を受ける必要がありますが、空気銃の場合はこの時点で銃砲店で銃を選び、所持許可の申請を行うことができます(所持許可を得る前に銃を選ぶのは、その銃を登録する必要があるため。ようするに銃の許可申請は持っていればどんな銃でも所持できるわけではなく、申請した銃のみを所持して構わないという許可のようです)。
許可申請後、身辺調査などがあるようですが、問題が無ければ1ヶ月程度で許可がおり、その後選んだ銃を購入し、警察に持って行って銃の確認を行うと晴れて銃を所持することができます。
狩猟免許と銃の所持許可の関係
この2つの免許、許可を持っていれば実際に銃を使った狩猟ができるのですが、どちらを先に取得すればいいのか少し悩んでしまいました。実際にはどちらを先に取得してもいいのだそうです。ただ、銃猟免許を受ける際には銃の扱いに関する試験もあるので、先に銃の所持許可を取ったほうが良さそうですね。銃の所持許可を取ってクレー射撃を行なっていた人があとから狩猟免許を取るケースも多いのだとか。
狩猟期間
狩猟免許をもっていればいつでも狩猟が出来るわけではなく、鳥獣法によって原則的には、北海道では9月15日から翌年4月15日まで、それ以外の都道府県では10月15日から翌年4月15日までと定められています。しかし、鳥獣保護の観点から、繁殖や渡りの時期等を考慮し、北海道では10月1日から翌年1月31日まで、それ以外の都道府県では11月15日から2月15日までに短縮されています。ようするに年間4ヶ月間しか狩猟は出来ないということですね。猟師になろうと思ったら、これ以外の期間での収入も考えなければダメそうです。
猟師ブロガーというジャンル
いっそのこと猟師ブロガーというジャンルを目指すのもありかなと思ったのですが、都内在住だとなかなか難しいですね。房総や埼玉、群馬あたりに狩猟期間の週末だけ通うということになるのかなぁ。まぁ、実際に狩猟を行うかはともかくとして、銃の所持許可、狩猟免許だけなら現実的に取れそうな気がしてきました。話のネタに銃の所持許可だけでも目指してみようかな。