出掛けにスマートフォンのバッテリが切れかかっていて絶望したという経験は誰にでもあるんじゃないかと思いますが、近い将来、そんな絶望はしなくても済むようになるかもしれません。
イスラエルのスタートアップ、StoreDotが急速充電可能なバッテリーの技術を開発しました。どれくらい急速充電かというとGalaxy S4と同程度の容量(2600mAh)なら30秒でフル充電することが出来るくらいの速さです。
この技術、実はバッテリ開発のために研究されていたものではなく、もともとはアルツハイマー病の研究をしていたテルアビブ大学の科学者の発見に基づいています。
アルツハイマーの研究過程で2ナノメートルの球体に自己集積するペプチドが短時間で非常に多くのエネルギーを蓄えるという性質をもつことを発見、それをバッテリに応用しているようです。また、この有機素材であるペプチドのナノ結晶はバッテリだけでなく、ディスプレイやストレージにもブレークスルーをもたらす可能性があるのだとか。
デモ動画を見るとわかりますが、現在のバッテリサイズは大きく、ノートPCのACアダプタぐらいのサイズになっています。しかし、StoreDotは3年程度で従来のスマートフォンのものと同じサイズ、同じ容量にまで小型化できると確信しているとのこと。また、そのコストは従来バッテリの2倍程度に収まるようです。
う〜ん、なんかすごいなぁ。でもこういうのって世に出るまでは長いこと待たされるというのが常なので、本当に3年で実用化されるのかはちょっと疑問です。ただ、2013年にStoreDotにSamsungが戦略的な融資をしていたという噂もあるようです。こういうのは先見の明っていうのかな。がんばれ日本企業。
(via Android Authority)
(source TechCrunch)