SonyがEvolution UIというAndroidの新しいUI(ランチャー)についての研究プロジェクトを発表しました。
これが何者かというと、高度化するスマートフォンの機能に対して、「初心者にそんなに機能(選択肢)を提示しても使い切れないだけじゃなく、混乱の素じゃね?」ということで、スマートフォンのUIにGamificationを取り入れてみようという試みです。
Gamificationというのは、Wikipediaによると「課題の解決や顧客ロイヤリティの向上に、ゲームデザインの技術やメカニズムを利用する活動全般」のこと。
例えばRPGを考えると、最初はクエストも装備も選択肢が非常に限られています。それがレベルが上がるにつれてやれることや装備の幅も広がっていき、最後には数十〜数百の装備や呪文、クエストなどから自分好みのもの、その場に最適なものを選択できるようになっていきます。
今回のEvolution UIでは、この考え方を採用し、起動直後には出来る事が非常に制限されています。
具体的には、
- デスクトップパネルは1つだけ
- 時計ウィジェット、電話、メッセージ、ブラウザ、カメラのショートカットがあるだけ
- 他の機能、アプリにはアクセスができません(アプリドロワーすら表示されません)
という感じ。
この状態からアプリを5回立ち上げると次の機能が開放される、という感じで徐々にできることが増えていく仕組みです。
アプリを1回起動すると経験値が1ポイント入り、経験値100でレベルアップ。レベルアップすると任意の機能を開放するためのコインがもらえ、それを使って新しい機能を開放するという感じの流れになっているようです。ほんとにゲーム感覚ですね。
確かに今のスマートフォンには一度も触ったことがないアプリ、設定なんかがあるので段階的にやれることが増えていくというのはいいかもしれません。どれだけタイミングよくアンロックされるかにかかっている気もしますが、それは今後の研究次第なのかな?
すでにある程度使いこなしている人にとっては邪魔なだけですが、子供向けのスマートフォンとかにはいいかもしれないですね。
Evolution UIはオープンソースになっており、ソースコードはGitHubからダウンロード可能です。また、インストール可能な状態にビルドされたものも用意されています(アルファ版です)。