- iPodは何を変えたのか?
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- 発売元: ソフトバンク クリエイティブ
- 価格: ¥ 1,890
- 発売日: 2007/03/29
- おすすめ度
iPodは何を変えたのか?を読み終わりました。約4時間。
アップルのCEOスティーブ・ジョブズと親交のある、テクニカルライターである筆者から見たiPod誕生から現在に至るまでの軌跡、誕生秘話などについての本です。
iPodをiPodたらしめているものは何なのか、なぜ他者の追従を許さない独り勝ちの状況になれたのかなどテクニカルライターらしい分析の他に、ビル・ゲイツにiPodをはじめて見せた時の感想やiTuneの開発裏話、iTuneストアに楽曲提供をしてもらう際の交渉の様子などジョブズに近い位置にいるからこそ書けたと思うようなないようが満載です。
ものがiPodだけに随所に洋楽のアーティト名や曲名が出てきますが、洋楽になじみがない私には、それが記号の羅列にしか見えず、読むのが大変でした(それが読み終わるのに時間がかかった理由)。
そして、本書で面白いのは各章(全9章)がそれぞれ独立しており、導入部分である第1章以外は、どこから読んでもよいという構成になっていることです。これは筆者がiPodのシャッフル機能を意識したもので、実際に原書では章の順序が異なる本が出ているそうです。
筆者自身、iPodを大変気に入っているようで批判的な要素は皆無ですが、iPodのシャッフル機能は実は意図的に曲を選択しているのではないかという疑問を持ち、それを調査していくというエピソードも盛り込まれており、iPodを持っていなくても読み物として十分に面白い内容になっていました。