以前から、Amazonで販売されているUSB-Cケーブルやアダプタについてレビューを行っているGoogleの中の人、Benson Leung氏がUSB-Cの仕様について解説を行っています。
市販のUSB-Cケーブルの中には端末にダメージを与えかねないものもあるとGoogleの中の人が警告 自らAmazonの商品をレビュー開始
少し専門的な内容なので素人が読んでも分かりにくかったりするのですが、要約すると、
- USBはツリー構造を取っている。
- 従来はツリー構造の始点側(上流側、ホスト側、PC側)にUSB-A(扁平のUSB端子)、そこにぶら下がる側(下流側、デバイス側)にUSB-B(四角い端子、プリンタなんかに使われてますね)やmicro-B(スマートフォンにあるのがこれ)が使われていた。
- USB-Cはどちらも同じ端子が使われるため、上流下流の判断を接続する抵抗値で決めている。
- 上流側(ホスト側)はCCとVbasの間にプルアップ抵抗を入れる、下流側はCCとグランドの間にプルダウン抵抗を入れる。
ということだそうです。
また、USB-Cのケーブルは仕様上はすべて3Aを通せるようになっている必要があり、電源の供給側(上流側)は供給能力を抵抗値をプルアップ抵抗を変えることで宣言します。
- 標準のUSB電源- 56kΩ
- 1.5A – 22kΩ
- 3.0A – 10kΩ
下2つはUSB-Cポート同士を接続する(急速充電)際に使われるものです。
先日、OnePlusのUSB-Cケーブルおよびアダプタが規格外だったとして返金を発表しましたが、この原因になっていたのがこの抵抗値で、OnePlusのケーブルの場合、上流側が従来のUSB-Aのため抵抗値を56kΩとしなければならないところを10kΩしか実装していなかったとのこと。
このため、急速充電に対応したNexus 5Xや6Pを、3Aの供給能力がない電源アダプタと繋ぐと、供給側の能力以上の電力を要求されて電源アダプタが破損する可能性がある、ということですね。
なんとなく仕組みが分かってきたような気がします。
なお、この辺のUSB-Cの仕様については、以前にEE Timesで解説されていました。日本語なので興味があれば読んでみるといいかも。
(source Google+)