先日、「ねとらぼ ライターコンテスト【デビュー戦】」というイベントに参加したのですが、そこで書いた記事がねとらぼで公開されました。
STAR WARSファンの父のため等身大「BB-8」をDIYする息子あらわる スマホ操作でキュルキュル走るぞ!
もともとライターになろうという感じではなく、ブログを書く上でのヒントや気を付けることなどを勉強できればという軽い気持ちだったのですが、かなり参考になるものでした。
そして肝心の記事のほうですが、もちろん私が書いたままではなく、かなり手直しが入っています。そこでせっかくなので、私が書いたものがどのように手直しされたのかを見ていきながら、プロの編集者はどんな点を気にを付けているのかというのを紹介したいと思います。
まずは私の初稿。
スターウォーズ/フォースの覚醒で初登場した球体ドロイド BB-8の等身大ラジコンを自作し、作り方の動画を公開した猛者が現れました。
制作したのはフィリピンに住む17歳のAngeloさん。
作ろうと思ったきっかけは、大のスターウォーズファンでおもちゃを集めるのが趣味だというお父さんへのプレゼントです。
BB-8のおもちゃとしてはスマートフォンでコントロールできるSpheroが人気ですが、フィリピンでの値段は$210。気軽に買える値段ではありません。
しかし電子工作が得意だったAngeloさん、スマートフォンでコントロールできる等身大のBB-8を制作することにしたそうです。
この手の自作というと最近では3Dプリンタをはじめとする高価な工具類を使ったりすることが多いのですが、このBB-8はそういった高価な道具を使わず、家庭で手に入る材料のみで作られています。
ボディはビーチボールの周囲に新聞と布を貼りつけボンドで固めたもの。頭部は半分に切った発砲スチロールの塊、目の部分はクリスマスツリーの飾りを使い、ボディと頭部の接続はスピーカーから取り出したマグネットといった具合です。
コントロール部分はオープンソースな開発環境であるArduinoを利用。スマートフォンとはBluetoothで接続し、スマートフォン側のアプリもArduino向けのラジコンコントロール用のものを流用しています。
$100以下が目標だったものの最終的には$120かかったとか。それでも十分すごいです。
制作期間は約5日。プレゼントの相手であるお父さんと一緒に作ったということで、その時間こそが最高のプレゼントだったのではないか、ということです。
ところでこんなものをサクッと作ってしまうAngeloさん、2014年にGoogleが開催した13歳から18歳を対象としたオンラインコンテスト Google Science Fair 2014で、歩行により発電する靴を作ってエントリしていました。当時15歳。やっぱり只者ではなかったのですね。
このネタ、当日にブログでも書いたものですが、それよりも詳細にしています。でも全体的にいつものブログのノリですね。
で、これがどのように直されたのかですが、まず、改行が多いので、4~5つの段落に分けるようにとのこと。ブログと同じ感覚で書いてしまっていますが、ねとらぼはあくまでもニュースメディアなのでそれを意識してほしいということでした。最終的には5つの段落に分けています。
次に、言葉の重複があるので、それに気を付けて推敲するとよいとのこと。上記の文章では、「3Dプリンタをはじめとする高価な工具類を使ったりすることが多いのですが、このBB-8はそういった高価な道具を使わず、」で「高価な工具類」「高価な道具」と同じ言葉続いていますね。
この辺を修正した第2稿が下記。
スターウォーズ/フォースの覚醒で初登場した球体ドロイド BB-8の等身大ラジコンを自作し、作り方の動画を公開した猛者が現れました。作ったのはフィリピンに住む17歳のAngeloさん。
作ろうと思ったきっかけは、大のスターウォーズファンでおもちゃを集めるのが趣味だというお父さんへのプレゼントです。BB-8のおもちゃとしてはスマートフォンでコントロールできるSpheroが人気ですが、フィリピンでの値段は$210。気軽に買える値段ではありません。そこで電子工作が得意だったAngeloさんはスマートフォンでコントロールできる等身大のBB-8を制作することにしたそうです。
この手の自作だと最近では3Dプリンタをはじめとする高価な道具類を使ったりすることが多いですが、このBB-8はそういったものは使わず、家庭で手に入る材料のみで作られています。ボディはビーチボールの周囲に新聞と布を貼りつけボンドで固めたもの。頭部は半分に切った発砲スチロールの塊、目の部分はクリスマスツリーの飾りを使い、ボディと頭部の接続はスピーカーから取り出したマグネットといった具合です。
コントロール部分はオープンソースな開発環境であるArduinoを利用。スマートフォンとはBluetoothで接続し、スマートフォン側のアプリもArduino向けのラジコンコントロール用のものを流用しています。$100以下が目標だったものの最終的には$120かかったとか。それでも十分すごいです。制作期間は約5日。プレゼントの相手であるお父さんと一緒に作ったということで、その時間こそが最高のプレゼントだったのではないかということです。
ところでこんなものをサクッと作ってしまうAngeloさん、2014年にGoogleが開催した13歳から18歳を対象としたオンラインコンテスト Google Science Fair 2014で、歩行により発電する靴を作ってエントリしていました。当時15歳。やっぱり只者ではなかったのですね。
だいぶ見た目が詰まって、「ブログ」というよりも「記事」という感じになっていますね。でももちろん、ここからさらに修正が入っています。
最初の段落ですが、公開されたものは「作ったのはフィリピンに住む17歳のAngeloさん。」が2段落目に移って、代わりに「YouTubeに作り方を紹介する動画が投稿されています。」という一文が入りました。
映画「スターウォーズ/フォースの覚醒」で初登場した球体ドロイド・BB-8。この等身大ラジコンを自作してしまった猛者が現れました。YouTubeに作り方を紹介する動画が投稿されています。
これが公開された記事。最初の段落にはもっとも伝えたい大事な内容を書くようにということです。前置きがえらく長いブログなどがありますが、「その記事が読まれるかどうかは最初の3秒にかかっている」んだそうです。なのでまず最も伝えたいことを最初に書く。今回の場合だと「BB-8を自作して、作り方を動画で公開した」というのが最も伝えたい点なのでそれを先頭にもってきたわけですね。
2段落目では「等身大のBB-8を制作することにしたそうです。」の部分で「したそうです」という表現を使っていましたが、この部分は「しました」などの言い切りというか断定型にしたほうがぼやけずによいとのこと。これはよく聞く内容ですね。「思います」とか「~と考えられている」などの表現を使わないようにというのと同じです。気を付けているつもりでもつい使っちゃうのだけど。
ほかにも冗長な部分を削除したりもしていますが、おおむね第2稿の内容のまま公開されてました。
今回は意識して入れなかったのですが、書いた人の感想は途中で挟むともっとよくなるということです。その際には単に「凄い」ではなくて、何がどう凄いと思ったのかなどが伝わるように書くべきということでした。
なかなかに貴重な体験ができましたが、せっかくなので今後もネタがあったらねとらぼで書きたいなぁっと思っています。
ちなみに今回のようなイベントは定期的に開催されているほか、ライターは常時募集中ということです。