格安SIMと言われるMVNO回線がずいぶんと増えてきて、料金はあそこが安いだとか、回線速度はあそこがいいだとかの話を毎日どこかで目にしている気がします。それらの情報は主観的なものがほとんどなのですが、MMD総研が総合的、客観的に信頼できそうな調査結果を公開しています。
格安SIMは速度のばらつきが多い
MVNO主要10社について、5大都市(東京、大阪、名古屋、福岡、札幌)でそれぞれ朝(9時~10時)、昼(12時~13時)、夕(17時~18時)ごとに速度を計測。その結果を平均値ではなく箱ひげ図で載せています。
箱ひげ図の見方は下図。
棒の上側が最大値、今回の場合はダウンロード速度が最も早かった数値、棒の下側が最小値で同様にダウンロード速度が最も遅かった数値です。ただ、最大と最小は何かの要因で変化してしまうので統計上ではあまりあてにはならなかったりします。そこで使うのが75%値と25%値です。この範囲で箱が描かれているのですが、この箱の高さが低いほど速度のばらつきが小さく、上にあるほど高速ということになります。
これを踏まえてグラフを見てみると、各社ともばらつきはあるものの、楽天モバイルとFreetelが比較的速めの速度で安定しているのがわかります(箱が小さく、上に持ち上がっている)。個人的にはIIJmioは高速で安定していると思っていたのですが、このグラフを見る限りだと速度が出ない場合も多くあるようです(箱が大きく、下が0付近にある)。
ただ、楽天モバイルやFreetelが最高速度が低め(上に伸びた棒(ひげ)が低い)なのに対してIIJmioやmineo、UQmobileはかなりの速度が出ることもある様子(上に伸びたひげが高い)。この辺りは各社の設定のさじ加減だと思いますが、楽天モバイルやFreetelは最高速を制限する代わりにその帯域を大勢いで使えるようにしているのかな?
時間帯ごとの速度も調査 お昼は各社とも落ち込む
時間帯ごとの速度も調査しており、各社とも昼の時間に大きく速度を落としているのがわかります。そんな中でもFreetelは中央値でも2桁の速度を維持しており、回線品質はかなり安定しているようです。
これらの調査資料の詳しい内容はMMD総研でダウンロードすることができます。
Freetelが良さそう
今回の調査をみると、Freetelがかなり良さそうです。以前から速いという噂は聞いていましたが、それが裏付けられた形ですね。
ちなみに、Freetelは5月16日までの期間限定で、スマホとSIMの契約で1年間、SIMだけなら半年間、毎月データ容量が1GB分無料になるというキャンペーンを実施中です。
キャンペーン適用後の価格は下記。
Freetelの価格は使った分だけ支払うステップ方式なので、データSIMを契約して毎月通信が1GB以下なら半年間は無料で使えるということです。うっかり超えちゃっても3GBまでは401円なのやっぱり安い。
この結果を見せつけられるとIIJmioからの乗り換えも考えたくなってきます。とりあえずIIJmioのファミリーシェアをミニマムスタートに変更して、データSIMを2枚くらいFreetelで契約するかなぁ。ただ、IIJmioは(IIJmioをMVNEとするMVNOは)初速が速いバーストモードを備えているので、200kbpsの通信でも意外と快適だったり、今回の調査資料でも東京ではそれほど遅くなかったりするので全面的に乗り換えるのはちょっと様子見です。