先日参加したXperiアンバサダーミーティングでSoftbank版Xperia X Performance 502SOをモニターとしてお借りしました。
Xperia Zシリーズに代わるXPeria Xシリーズは日本国内では、このXperia X Performanceしか発売されません。
そんなXperia X Performanceはどんな機種なのか?早速レビューをお届けします。
Xperia Xシリーズの最上位機種
Sonyがグローバルで発表したXperia Xシリーズは、「Xperia XA」「Xperia X」「Xperia X Performance」の3機種。
そのうち日本国内で発売されるのは最上位のXperia X Performanceのみとなっています。
日本の超ハイエンド市場という特殊性があっての判断なのかもしれませんがちょっと残念です。
せっかくなら下位クラスのXperia Xperia Xも(できたらSIMフリーで)日本で出してほしかった。
なお、この3機種に遅れて、5月には「Xperia XA Ultra」が発表されいます。
※追記:Xperia XのDual SIM版には技適はありませんが、4G、3Gの同時待ち受けが可能ということです。
Xperia X PerformanceとXperia Z5のスペックを比較
先代となるXperia Z5とXperia X Performanceのスペックを比較してみます。
Xperia Z5 | Xperia X Performance | |
---|---|---|
ディスプレイ | 5.2インチ | 5.0インチ |
解像度 | 1920×1080 | 1920×1080 |
プロセッサ | Snapdragon810 2.0GHz/1.5GHzオクタコア |
Snapdragon 820 2.2GHz/1.6GHzクアッドコア |
RAM | 3GB | 3GB |
ストレージ | 32GB + microSD(最大200GB) | 32GB + microSD(最大200GB) |
カメラ | 23MP/5.1MP | 23MP/13.2MP |
バッテリ | 2,900mAh | 2,570mAh |
高さ | 146mm | 144mm |
幅 | 72mm | 71mm |
厚さ | 7.3mm | 8.6mm |
重さ | 154g | 165g |
⇒ ソニーモバイル Xperia X Performance
ディスプレイが5.2インチから5.0インチと小さくなったこともあり、Xperia Z5と比べると全体のサイズは少しコンパクトになりました。
Xperia X PerformanceとGalaxy S7 edgeのスペックを比較
夏モデルのライバルとなるGalaxy S7 edgeと比較してみます。
Galaxy S7 edge | Xperia X Performance | |
---|---|---|
ディスプレイ | 5.5インチ | 5インチ |
解像度 | 2560 x 1440 | 1920 x 1080 |
CPU | Snapdragon 820 2.2GHz + 1.6GHz クアッドコア |
Snapdragon 820 2.2GHz + 1.6GHz クアッドコア |
RAM | 4GB | 3GB |
ストレージ | 32GB | 32GB |
バッテリ | 3600mAh | 2570mAh |
防水防塵 | IPX5,8/IP6X | IPX5,8/IP6X |
背面カメラ | デュアルピクセル 12MP |
23MP |
フロントカメラ | 5MP | 13.2MP |
ワンセグ/フルセグ | ○/○ | ○/○ |
指紋認証 | ○ | ○ |
高さ | 150.9mm | 143.7mm |
幅 | 72.6mm | 70.5mm |
厚さ | 7.7mm | 8.6mm |
重さ | 約158g | 約165g |
カメラのカタログ値はXperiaらしく高性能です。
また、5インチと5.5インチの比較だけあって、サイズはXperia X Performanceが一回り小さいです。
細部が大きく変わったXperia X Performance
デザイン的にはいつも通りのXperiaという雰囲気なのですが、細かいところで結構違います。
まずディスプレイ面ですが、周辺部が湾曲した最近はやりの2.5Dガラスとなりました。
デザイン的にも指のあたり的にも優しい感じになっていいのですが、保護シートは全面を覆うのは難しそうです。
変わったところでは、Felicaが前面に来ています。
背面がフルアルミ素材になったのが影響しているのでしょうか?なんとなく改札でディスプレイをぶつけて割りそうで怖いです。
背面はフラットですが、やはり周辺部は少し湾曲しています。
また、日本版だけですが、背面下部はプラスチックになっていますが、これはアンテナ強度との兼ね合いだそうです。
正面向かって右側面に指紋センサを兼ねた電源ボタンとボリューム、シャッターボタン。この辺は一貫して変化がないですね。
正面向かって左側面にはSIMスロット。
SIMトレイはmiroSDも兼用です。
SIMのセット位置が背面なので抜き差しするときは背面を上にしたほうがいいかも。
上面には3.5mmジャックとマイク穴。
底面にはmicroUSBとマイク穴があります。
マイク穴が上下にありますが、これはバイノーラル録音のためで、正確さのためにマイク穴から内部のマイクまでの距離は上下とも同じになっているそうです。
また、ものすごく細かい点なのですが、Xperia Z5までは周囲のフレーム側面に分割のためのラインが入っていました。
しかし、Xperia X Performanceではその分割ラインが底面にしかありません。
デザイン上こだわったポイントということですが、そこは妥協しておいてもよかったんじゃないかな?
デレステの動作は快適
今回借りているのはモニター機だからだと思いますが、ベンチマーク系のアプリをインストールすることができませんでした(インストール直後にアンインストールされてしまう)。
仕方がないので、重い3D処理でベンチマーク代わりにも使われているらしい「アイドルマスター シンデレラガール スターライトステージ(デレステ)」で動作を確認してみました。
ハイエンド機なので当たり前ですが、「3D標準」でもコマ落ち等なくサクサクぬるぬると快適に動作します。
ちなみにプレイ直後のカメラ付近の温度は34.2℃でした。
背面温度の上昇は少ないが、動画の連続撮影で停止する
フルHD(60fps)で動画撮影をしたところ、5分を過ぎたところで温度上昇の警告がでました。
この時のカメラ周りの温度は40℃でした。
後日、あらためて動画撮影のテストを行ったところ、15分程で温度上昇のため撮影が停止してしまいました。
停止時の背面温度もやはり40℃ほどだったのですが、どうやらバッテリ温度が46℃を超えると撮影が停止するようです。
標準のカメラアプリでは4K撮影ができないものの、Open Cameraという3rdパーティ製アプリを使えば撮影できるのですが、このアプリを使うとなぜか温度上昇で停止せずに30分以上撮影が可能でした。
Open Cameraを使うと、バッテリ温度が45.5℃以上には上がっていないので、なんらかの制限がかかっているのかもしれません。
Xperia Z4 / Z5で発生していたシャッターラグは改善
Xperia Z4、Z5で顕著になったシャッターボタンにタッチしてから実際に写真が撮れるまでのタイムラグ(シャッターラグ)はXperia X Performanceでは改善されていました。
今回のテストではXperia X Performanceの「先読みAF」の効果は確認できませんでしたが、おそらく動きのあるものを撮るときに効果が表れるのではないかと思います。
カメラ写りは良好
シャッターラグが改善されたことで、カメラ自体も使ってみようかと思わせるものになっています。
もともとカメラ性能自体は高かったので、隙がなくなった感じですね。
Xperiaには以前から搭載されていますが、最近はやりの「背景ぼかし」機能もきれいに動作しています。
2016/07/07追記:MMD研究所がスマートフォンの画質比較調査を実施し「キレイに撮れるスマートフォン」としてXperia X Performanceが2位になりました。
ちなみに1位はGalaxy S7 edge、iPhone 6sは5位という結果でした。
Xperia Z5からの買い替えは微妙な印象
おおざっぱな印象としては、従来のXperiaから大きな変化はないのかなというのが正直なところです。
よく言えばいつも通りの安定したXperia、悪く言えば代わり映えがしないという感じですが、もちろん、細かなところで改善はされているのだと思います。
ただ、新シリーズをうたうほどの変化は感じ取れないので物足りなさはあります。
あえてXシリーズにする必要はあったのかな……。
Xperia Z4/Z5から買い替える価値があるかと聞かれると、正直微妙です。カメラは良くなっているようなので、Z4/Z5で不満を持っているなら、買い替えることで満足できる可能性は高いです。
逆に、Xperia Z4/Z5のカメラに不満がないのなら買い替えるメリットは感じないかもしれません。
参考
Xperia X Performance関連のまとめ記事を作成しました。