京急に乗って羽田空港に行くときに通る駅名で名前だけは知っていた穴守稲荷神社。
テレビで「ご利益のある砂をもらえる」というのをやっていたので、ちょっと行ってきました。
羽田にある穴守稲荷神社
駅を降りるとすぐに参道があり、立派な鳥居があります。
いわくつきの鳥居
鳥居といえば、以前に参加した舟運社会実験で見た、海老取川入り口付近にある鳥居も穴守稲荷のものです。
もともと空港敷地内にあったのを移設したとのことですが、その際にいろいろあったいわくつきの鳥居のようです。
その後も何度か取り壊しや移転案も出たのだが、その度に移転の工事関係者が事故にあったり原因不明の病気になったりと、赤鳥居は“祟る”と言われてきたからである。
ちなみに、京急鎌田~羽田の路線はもともと、穴守稲荷神社を参拝するために整備されたものだそうです(戦前は現在の空港敷地内に神社があった)。
狐が守る拝殿
稲荷神社なので、拝殿の左右には狐の像があります。
稲荷神社の狐って宝玉を転がしてるイメージだったのですが、向かって右側の狐は子狐が遊んでいました。
それほどたくさんの稲荷神社を見て回ったわけではないですが、ちょっと珍しい気がします。
ちなみに左側の狐は玉を抱えてました。
数は少ないけど千本鳥居
拝殿の右側には千本鳥居があります。
京都の伏見稲荷とは比べられませんが、雰囲気がありますね。
お穴さまと招福の砂
鳥居を抜けた先には奥の宮、通称「お穴さま」があります。
たくさんの鳥居は、近所で売られている神棚用のもの。
願掛けや願いが叶った人がいつの間にか奉納するようになったそうです。
そのたくさんの鳥居の下にあるのが招福の砂(神砂、あなもりの砂とも言うようです)。
猫がいたずらしないように金網がかけてありますが、それを開いて自由に砂を持ち帰れます(袋も置いてあります)。
神様も猫には勝てないのですね。
この砂の由来ですが、公式サイトには下記のように書いてあります。
或刻 翁漁より帰りて魚篭を覗くに釣せし筈魚は無く只湿砂のみ在り 翌も翌々も大漁なれど同く魚は無く湿砂のみ在るを訝しく思ひし翁 村衆に此を談る 衆人此を狐の仕業とし穴守稲荷の社を囲みて狐捕へけれど 翁此を赦し放てり
此より後 翁漁に出ずる度大漁なり 魚篭には許多の魚と僅なる湿砂あり 嫗此の砂庭に撒くに忽ち千客萬来す 斯くて翁冨を得る
故 翁に肖り御砂以て招福の徳を得むと 穴守の砂求むる者四方八方より訪れり
尚 今日に至る
つまり、
昔、漁師のおじいさんが魚を捕ったが、気づいたらかごの中には湿った砂しかなく、翌日も大漁だったのにやっぱり砂しか入っていません。このことを村の人に話すと狐のせいだとということになり、狐を生け捕りにしたものの、おじいさんは狐を許して逃がしてあげました。
それ以来、おじいさんが漁にでると大量の魚と少しばかりの湿った砂が籠に入るようになり、その砂を庭に巻いたところ客が途切れることなく、おじいさんは富を得ました。
ということです。
そんなわけで、私も砂をもらってきました。
玄関にまくと家内安全・商売繁盛、床の下にまくと無病息災に効くらしいです。
また身に着けていると願いがかなうとか。
ところでこの「床の下」って布団の下って意味?床の下にはなかなかまけないよね?
アクセス
京急の穴守稲荷駅、もしくは東京モノレールの天空橋から徒歩5分ほどです。
京急の場合、エアポート快特、快特は止まらないので注意。快特に乗って引き返す場合は、国際線ターミナルではなく国内線ターミナルまで行きましょう。
国際線ターミナルの駅では改札を出ないと反対のホームに行けません(たぶん)。
関連:穴守稲荷神社