GoogleのGcamチームの一員であるFlorian Kainzさんが、Google Pixel、Nexus 6Pを使用して撮影した美しい写真の数々を公開しています。
夜景撮影でデジタル一眼に挑戦
Gcamチームは、2011年にGoogle Glassに搭載するカメラを作るために発足した研究チーム。そこで生まれたHDR+技術はNexus 5やNexus 6などに採用され、最近ではDxOMarkのモバイル部門で最高点をマークしたPixelのカメラにも活かされています。
そんなGcamで働くFlorian Kainzさん、同僚からデジタル一眼で撮影したゴールデンゲートブリッジの写真をスマートフォンのカメラで再現できるか挑戦するよう持ち掛けられたとのこと。
この挑戦のため、Kainzさんはオリジナルのカメラアプリを作成。そのアプリを使って撮影し、かつPCで後処理を加えることで出来上がった写真が下記。
流石にデジタル一眼には及ばないものの、スマートフォンとしては破格の出来ではないでしょうか。
オリジナルアプリとPCでの後処理が必要
通常のHDR+だけでは、下記のように暗く、またノイズの乗った写真になってしまいます。
しかし、特別に作ったアプリを使って4秒間32フレームのバースト(連続)撮影のあと、レンズを覆ってさらに32枚のバースト撮影を実行。画像はすべてRAWデータでPCに取り込み、32枚の画像の平均をとり、さらにレンズを覆って撮影した黒い写真とも比較することでグリッド状にあらわれるノイズも除去。そうして出来上がった写真が下記です。
残念ながらこの方法、対象は静止物に限られ、かつ三脚を使わないとダメ。さらにPCでの後加工が必要になりますが、後加工の部分は適切なソフトウェアを使用すればスマートフォンだけでも出来るかもしれないとのことです。
スマートフォンに搭載されているカメラの画作りは、ソフトウェアの味付け次第ということをはっきり示している例とも言えますが、スマートフォンのカメラの可能性を感じさせてくれますね。そのうちだれでもこんな写真が撮れるようになるのでしょうか。
なお、Google Research Blogでは行った後処理の詳細とともに、さらに多くの写真が掲載されています。
ところでこのアプリ、公開してほしいなぁ。
(via Android Authority)
(source Google Research Blog)