MMD研究所主催のMVNO勉強会「2017年春商戦の結果とこれからMVNOに求められる姿勢とは」に参加してきました。
この勉強会は今回が5回目。私は前回に引き続き2回目の参加です。メディア向けの勉強会ということになっていますが、個人ブログでも参加OKなので、気になる人はMMD研究所に問い合わせしてみてください。
[nlink url=”https://dreamseed.blog/news/mmd-lab-mvno-report”]
最新の格安SIM調査データ
前半はMMD研究所によるMVNO(格安SIM)の調査報告。
まずは格安SIM(格安スマホ)の利用者ですが、12.1%となり、前回調査(2016年末)時の11.8%から0.3%増加しています。全体的に認知度は上がってきており、内容を理解しているという人は10.6%の増加となっています。反面、利用検討をしているという人は0.9%のマイナスになっており、前回検討していた人が利用を開始したり、辞めたりしているのではないかということ。
また、サブを除き、メインSIMとして格安SIMを利用している人は7.4%になり、前年比で32%増という結果になりました。また、MVNOとしてカウントするか微妙なY!Mobileを加えると10.8%となり、格安SIMをメインにしている人が1割を超える結果となります。
メイン利用の格安SIMは楽天モバイルがトップ
メイン利用の格安SIMキャリアは楽天モバイルが20.0%でトップ。それにOCN モバイル ONE(12.3%)、mineo(11.7%)、IIJmio(9.1%)と続きます。なお、IIJmioとBIC SIMは実体は同じですが、販路が違うので分けて集計しているとのこと。
前回調査時にはIIJmioが3位、mineoが4位でしたが、mineoが上がってきましたね。
音声SIMとデータSIMの比率
音声SIMとデータSIMの比率を比べると、音声SIMの割合が増えてきているそう。前回も思ったのですが、これはちょっと意外でした。
そして、音声SIM、データSIMでそれぞれのシェアを比較してみると楽天モバイルが圧倒的に音声SIMで強いことがわかります。これは三木谷割りとも言われる端末の割引販売で音声契約が条件になっていることが多いのと関係してるのでしょうか。
OCN モバイル ONEがデータSIMで強いのは、格安SIMの中では契約コースが比較的豊富というのが関係しているのかもしれません。
なお、スマートフォンで格安SIMを利用している人の契約キャリアは下図の通り。楽天モバイルが強いのは音声契約している人が多いということなんでしょう。iPhoneでは、やはりmineoが強いですね。
タブレットの場合だと、データSIMでの契約が多いのでOCNモバイルONEが圧倒的です。
音声契約は若い人が多い
男女比率を見てみると、音声SIMは若い女性の利用が多く、データSIMは40代以上の男性が多いとのこと。また、男女ともに60代以上の利用者が増えているそうです。これは家族が格安SIMを利用し、それに合わせて自分の親にも格安SIMを勧めるなどの動きがあるのではないかということでした。
iPhoneでの利用者30代以下が多い
OS別で見てみると、iPhoneで利用している人はやはり若い世代が多く、Androidは40代以上の人が多いという結果。ただ、もう少しはっきりとした差異が出るのではないかと思っていたので、意外とバラけているというのが正直な感想です。
格安スマホはiPhone SEがトップ
利用しているSIMフリースマートフォンとしては、iPhone SEが8.1%でトップ、次いでiPhone 5s/5c、iPhone 7/7 PlusとiPhoneシリーズが強いです。ただ、iPhoneについては、回答者が誤解し、SIMフリーではなくロックがかかったものも含まれている可能性があるということでした。
まとめ
格安SIMをメインで利用する人が増えてきていますが、今後さらに拡大するには、利用者の不安や不満を取り除く努力が必要だろうとのこと。利用者の増加に合わせてトラブルも増えてきており、4月に国民生活センターや総務省から注意喚起が行われています。
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MVNO各社とも、この点には注意をしているようで、独自にガイドラインを作成するなどの動きも出てきています。
また、Y!mobile、UQ Mobileというサブブランド、そしてdocomoも「docomo with」というMVNO対策とみられる施策を出してきており、今後これらのMNOとの競争も激しくなるだろうという予想が示されていました。
mineoの中の人は、同じau系回線のUQ mobileがMNOと変わらない速度がでて、しかもあれだけCMを流されては勝負にならない、とボヤいていましたが、この辺りは次の規制対象になったりするのでしょうかね。
(source MMD研究所)