GoogleがAndroidの次期バージョンとなるAndroid Nの開発者向けプレビュー版、Developers Previewを公開しました。Nexus 6、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus Player、Nexus 9、Pixel C向けのFactory Imageが公開されているほか、これらのデバイスに対してOTAでもアップデートが可能になるそうです。
Developers Preview
今回公開されたDevelopers PreviewはPreview 1(initialリリース)という位置づけで、4~6週毎にPreviewがアップデートされ、最終的にAOSP版として公開されます。
- Preview 1 (initial release, alpha) <– 3/9公開
- Preview 2 (incremental update, beta)
- Preview 3 (incremental update, beta)
- Preview 4 (final APIs and official SDK, Play publishing)
- Preview 5 (near-final system images for final testing)
- Final release to AOSP and ecosystem
Android Nの新機能(新API)
Android Nでは以下のような新機能・新APIが利用可能になります。
マルチウィンドウ
すでに一部のメーカーでは独自に実装していますが、画面を分割表示できるマルチウィンドウモードを正式にサポートします。単純な2分割だけでなく、ウィンドウの幅を変更する(7:3とか)こともできるようです。これに対応するかどうかは端末側の設定と、個々のアプリの設定によります。
また、このマルチウィンドウモードの亜種として、Nexus PlayerではPicture in Pictureに対応します。これは動画を観ているときなどに他のメニューに移ると、画面の隅に小さく動画が写って再生が続くというものです。
Notificationからの直接返信
Notification画面から返信などのアクションが行えるようになります(アプリ側の対応が必要)。
省電力モードDozeの効率化
Android 6.0 MarshmallowからDozeという省電力モードに対応していますが、Android NではDozeがさらに効率化するということです。
Java 8への対応
完全に内部的な話ですが、Java 8での開発に対応するとのことです。ただ、Java 8の使用が必須というわけではなく、Java 7も使い続けられるようです。
アップデート方法
名前からしてわかるように、Developers Previewは開発者が事前にアプリの対応などをするためのプレビュー版なので一般ユーザには関係がない話なのですが、それでもやっぱり早く試したいですよね。
Nexus 6、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus Player、Nexus 9、Pixel C向けにはFactory Imageが公開されているので、これを焼けば試すことは可能です。ただしバグ等があり動作は不安定な可能性が高いので、日常使いの端末にはインストールしないようにという注意がでています。当然ですね。
また、今回からはFactory Imageでの公開のほか、OTAでのアップデートも利用可能になるそうです。今日中に公開されるAndroid Beta Programで端末を登録すると、その端末に対してAndroid NのDevelopers previewのOTAが配信されるとのこと。ただし、OTAであっても端末は初期化されるそうです。
マルチウィンドウが楽しみ
先にも書いた通り、AndroidでのマルチウィンドウはSamsungやHuaweiが独自実装として対応していますが、独自であるために対応アプリはかなり少ないです。これがAndorid公式サポートになると対応するものも増えるだろうし、ブラウザを開きながらメモをしたり、動画を観ながらTwitterしたりといったこともできるようになりそうですね。
(source Android Developers Blog)