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Cornningがサファイアガラス並に傷に強く、ゴリラガラス並に衝撃に強い新強化ガラスを開発

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スマートフォンのディスプレイに使われている強化ガラスと言えばゴリラガラスがメジャーですが、そのゴリラガラスを製造しているCorningが投資家会議の席上で、ゴリラガラスとは別の製品である「Project Phire」を開発したことを発表しました。

このProject Phire、サファイアガラス並の耐傷性能を持ちながら、ゴリラガラス並の耐衝撃性能を持っているということです。

サファイアガラスのモース硬度は9と非常に硬く、傷をつけるのは容易ではないという話は有名ですが、反面、非常に硬く思いゆえに面積が大きくなると割れやすくなるというデメリットがあります。

ゴリラガラスのほうは、サファイアガラスほど傷に強くはないですが、軽くしなやかで相当に曲げても割れないという特性があります。

耐傷性能、耐衝撃性能の指標

耐傷性能は、ビッカース硬さであわらす事ができますが、耐衝撃性能の指標はいくつかあります。

これは京セラが以前に公開したサファイアガラスと一般的な強化ガラスの比較テストの動画です。

動画の後半で石の上に落下させていますが、強化ガラスが割れているのに対して、サファイアガラスは無傷です。

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今度は、Corningが行ったゴリラガラスとサファイアガラスの強度比較です。

リンク先の動画をみるとわかりますが、両者に上から圧力をかけ続けると、サファイアガラスのほうが先に割れます。

衝撃の強さについての比較で異なる結果が出ているようにも見えますが、これは単純に衝撃の性質の違い、その衝撃に対する強度の違いです。

前者のほうは、一点に力が加わった時の強さで、圧縮強度という指標で表すことができます。サファイアガラスはこの強度が非常に強いです。

後者は曲げ強度で、サファイアガラスはこれが低く、逆にゴリラガラスはこの数値が非常に高いです。

2つの物理特性を比べてみると下記のような感じ。

ゴリラガラス4 サファイアガラス 備考
ビッカース硬さ 596HV 2300HV 高いほど硬い
圧縮強度(CS) 850Mpa(50μm DOL) 2950Mpa 高いほど強い
ヤング率 65.8GPa 74GPa 低いほど柔らかい
剛性率 26.0GPa 70GPa 低いほど柔らかい

これを見ると、サファイアガラスは硬く傷が付きにくい反面、柔軟性がなく曲げに弱いことがわかります。

今回のProject Phireで言っている耐衝撃性というのは、上記の柔軟性のことを言っているんでしょう。落としたときに多少画面がたわむ方向に力が加わっても割れにくいということですね。

これに加え、サファイアガラス並みの耐傷性を持つなら、非常に魅力的な製品になりそうです。

Project Phireは今年後半に販売が開始されるということなので、実際にこれを搭載したスマートフォンが出てくるのは来年ですかね。

(source CNet)

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