机上で手軽に書類や本をスキャンできるポータブルスキャナのCZURが、新製品「CZUR Lens Pro」の先行予約販売をMakuakeで開始しました。
CZURのスキャナとしては、2019年にAura、そして2020年にShineが同じくMakuakeに登場していましたが、新しいCZUR Lens Proは、小型化していたShineよりもさらに軽量コンパクトになっています。
ポータブルスキャナ「CZUR Lens Pro」
CZURのスキャナは、以前にAuraをレビューしていますが、基本的な機能としては同じです。デスクライトの用にアームを持ち上げ、その下にセットした原稿を読み取ります。
アームは収納(折りたたみ)可能。利用しない場合には畳んでおけば、邪魔になりません。
アームの先端には、カメラと照明用LEDが配置されています。LEDはアームを開くと自動で点灯します。
なお、アームを開くと電源ボタンが出てきますが、これを押すとLEDが消灯します。カメラCUZR Lens Proの電源が切れるわけではないようです。
ちなみに、アームを収納したときに背面側にカメラが露出するのですが、そのままでも利用できます。軸は180度回転するので、カメラを自分に向け自撮りも可能。PC上からは普通にWEBカメラとして認識されます。
本体側の接続はUSB-C。底面にポートがあり、ケーブルを3方向に逃がせるようになっています。ケーブルはこの1本のみで、別途電源接続などは不要です。
撮影できる範囲は、横向きのA4サイズ1枚分。付属のマットには、印刷範囲の印が入っています。残念ながら、カメラ位置を上限にずらして撮影範囲を調整するような機能はありません。
アプリからスキャンするだけ
利用方法は、USBでPCと接続し、専用アプリからスキャンするだけ。とくに設定などもなく難しいことはありません。
読み取りのモードには、「フラットペーパー」「結合側」「領域をスキャンする」「もとのまま処理しない」の4つがあります。
フラットペーパーは、名前の通り書類などをスキャンするモードで、斜めに置いても領域を判断して補正してくれます。「結合側」は名前からは意味が分かりませんが、書類の両面スキャンです。表と裏を別々にスキャンし、1つの画像として保存してくれます。「領域をスキャンする」も文字通りで、スキャンする領域をマウス操作で指定できるというもの。
スキャンしたものがjpeg画像として保存され、アプリ内でコントラストの補正やPDF化、OCRで文章を抜き出したりといったことが可能。ただし、画像の補正については、あまりできることは多くないので、別途PhotoShopなどを使った方が簡単だと感じました。もちろん、何も補正しなくてもスキャナとしては十分に機能します。
通常のドキュメントスキャナと違い、1枚ずつではなく、A4の領域を一度に撮影できるので、名刺を並べて1枚の画像として保存なんてことも可能。照明に気を付ける必要はありますが、物撮りなどにも使えそうです。
ちなみに、カメラは1200万画素。
WEBカメラとしての利用も可能
PCからはUSB接続のカメラとして認識されるので、Google MeetやZoomなどでも利用できます。とはいえ、自分の姿を映すには、高さを合わせるなど少々工夫は必要です。主な用途としては、手元の表示ということになりそうです。
ちなみに、専用アプリでは、スキャナのほか手元の様子を録画し、動画として残せる「ビジュアルプレゼン」モードも利用できます。
気になる点もいくつか
概ね便利に使えそうなCZUR Lens Proですが、いくつか気になる点もありました。まず、アプリ。この専用アプリ、常に最大化した状態で起動し、サイズ変更ができません。ここはも少し何とかして欲しかったところです。
気になった点のもう一つは、付属のケーブル。USB-C to USB-AケーブルとUSB-A to USB-Cの変換アダプタが付属しています。
私の環境では、このケーブルを利用すると上手く動作しませんでした。これについては、単に運悪くケーブルの不良ということも考えられます。とはいえ、軽量をうりにしており、持ち運んでノートPCでの利用も想定しているのでしょうから、USB-C to USB-Cを標準にしてもよかったのではないかと思います。
ついでに、ポータブル性能を発揮するために、専用のキャリングケースなどが欲しいところ。撮影用のマットと一緒に収納・持ち運びができるようになると、便利な気がします。
邪魔にならないドキュメントスキャナ
そう頻繁に使うものでもないので、一般的なドキュメントスキャナは邪魔になる。でも必要な時にはさっと綺麗にデジタル化したいという場合には重宝しそうなアイテムです。
Makuakeでの価格は1万2800円から。うまく行けば8月に出荷の予定です。