(写真はMeeGo搭載のN9)
docomoがTizenを採用した端末を2013年に発売する……という情報が読売新聞で報じられて話題になっていますね。もともとSamsungは2013年にTizen搭載端末を発売する予定とのことで、これを日本でも出すのではないかという話のようです。
情報の真偽は定かではないのですが、TizenというOSについて知っている人はかなり少ないのではないでしょうか。かくいう私も名前は聞いたことがあるけれど……というレベルの知識しかありません。なので、ちょこっと調べてみました。
まずTizenの前身となるMeeGoですが、これは主にNokiaとIntelが進めていたOSで、2011年はこれを搭載したNokia N9が市販されています。しかし、N9の発売と時を同じくしてNokiaがWindows Phoneを担ぐことを決め、MeeGoから撤退。
IntelはMeeGoのサポート継続を表明するも、その後Samsungが参入し、LiMo(Linux Mobile)と合流、Tizenとなりました。ちなみに、この動きを嫌った(?)NokiaのMeeGo開発チームはJollaというフィンランドのスタートアップ企業に移籍しSailfishというOSを開発しています。
ここまで見ると、なにやら新しいOSが出てくるんだ〜という感じなのですが、実際にはそんなに目新しいものは出てこないんじゃないかというのが私の印象です。というのもTizenの全身の片割れであるLiMoベースの携帯は日本でも過去に登場しています(Wikipediaによると、NECのN905i、パナソニックのP905i以降のdocomo端末はLiMoベースだそうです)。
で、このTizenを採用することでdocomoが何をしたいのかというとガラケー・ガラスマを作りたいんですよね。自分とこのサービスをOSに深く組み込んで完全なコントロール下に置きたいということです。はっきり言って、いまさら iOS、Androidに対抗できるだけのエコシステムを構築できるはずもなく、ひょっとしたらdocomo謹製アプリ以外はインストール不可という仕様になるのかもしれません。が、実はローエンド(らくらくフォンやみまもりケータイなど)機ならこの仕様でいんじゃないかという気がします。
来年、Tizen搭載機が出てきたとしてもハイエンドは従来通りAndroid、ローエンドはTizenというような住み分けになるんじゃないかと予想しているのですがどうかな?
(source 読売新聞)