Googleが、Fast Pairのアップデートを発表し、完全ワイヤレスイヤホンの左右ユニットに加え、充電ケースのバッテリー残量もAndroid上で確認可能になると発表しました。
Fast Pairは、Googleが2017年に発表したBluetooth機器と簡単にペアリングできる仕様です。通常は、イヤホンなどのBluetooth機器をペアリングモードにした後、スマートフォン側でもBluetooth設定から機器をスキャンして……といったことが必要になります。しかし、Fast Pair対応の機器なら、ペアリング状態にしただけでAndroid側が検知しポップアップを表示。そこからペアリングが可能です。
なお、2018年11月のアップデートにより、1つの端末とFast Pairでペアリングすると、同じGoogleアカウントでログインしている他のスマートフォンともペアリングするようになりました。
ただ、実際に試したところ、他の端末ではペアリング状態になるのではなく、すぐにペアリング可能な状態になるという表現が正しいです。自動で他の端末でもペアリングされるわけではありません。
ともあれ、完全ワイヤレスでのバッテリー残量表示ですが、充電ケース自体にBluetoothチップを組み込む可能性もなくはないものの、おそらくは、AirPodsのように、どちらかのユニットが充電ケース内にある場合のみバッテリー残量を表示できるものと考えられます。
そもそもFast Pairに対応した製品自体、まだあまり多くはありません。その中で完全ワイヤレスなのは、いまのところCleer Ally Plusぐらいです。
このほか、Android Qでは、Fast Pair対応デバイス向けの拡張Bluetoothデバイス詳細ページが用意されるとのこと。コンパニオンアプリへのリンクなども表示されるようになるとしています。
Fast Pair、発表されたときはそれなりに話題になりましたが、その後は対応機器がなかなか増えないこともあり、あまり盛り上がった印象はありません。
仕様を確認するためにJaybird Tarahを買って試してみましたが、便利ではあるものの、中途半端な印象を受けました。むしろ、WF-1000XM3の仕様のほうが快適です。
Fast Pairも細かい機能を追加するより、シームレスに切り替えられる方向に進んでほしいところです。
(source Android Developers Blog)