Insta360が11月21日に発売したアクションカメラの新モデル、「Insta360 Ace Pro」と「Insta360 Ace」。Insta360は6月にも「Insta360 Go 3」を発売していますが、Aceシリーズは4K撮影にも対応した、より高機能なモデルとなっています。
ライカと共同開発した上位モデルのAce Proは、1/1.3インチセンサー搭載で価格は6万7800円。エントリーモデルのAceは1/2インチセンサーで5万5000円。
今回、上位モデルのInsta360 Ace Proをレビュー用にお借りしたので、短い時間ですが試してみました。といっても、Insta360 Go 3のレビューでも書きましたが、普段からVlogを撮っているわけでもないので、アクションカメラ素人なりの使用感となります。
LEICAと共同開発したInsta360 Ace Pro
まずは本体の確認から。経常的には良くあるアクションカムといった感じで、レンズには保護フィルターが装着済み。レンズにはLEICAのロゴ入り。なお、Aceのほうはライカは絡んでいないので、当然LEICAロゴはありません。
レンズの横にはディスプレイを搭載。といっても映像がでるわけではなく、撮影時の情報を表示するためのもの。
自撮りをしたい場合には、背面の2.4インチディスプレイがフリップして正面から確認できるようになっています。
バッテリーは向かって左側。右側には電源とmicroSDカードスロット、USB-Cポートがあります。
上面には撮影ボタン。
底面には三脚穴はなく、独自のマウントが採用されています。
付属のマウントはGoPro互換。
別売りの多機能三脚(クリエイターキットには付属)を接続可能です。
動画や写真などのモード切り替えや撮影設定、撮影した画像の確認などはすべて液晶のタッチ操作で行えます。
多彩な撮影モード
動画の撮影モードは「アクション広角」「超広角」「デワープ」「水平維持」の4種類。このほか、暗所撮影に向いたPureVideoなどがあります(後述)。
それぞれの説明は下記。
- アクション広角:アクションビューは空間を圧縮して没入感のある一人称視点で撮影します。スキーやサイクリングなどに適しています。
- 超広角:超広角FOVは、登山やハイキングなどのアウトドアスポーツのように広角撮影が必要なシーンに適しています。
- デワープ:デワープの広角FOVは歪みが極めて少ないので、スキーやVlogなどの撮影に適しています。
- 水平維持:カメラが左右に多少回転しても、画像は水平を保ちます。
正直、どれがどう違うのか、超広角以外はいまひとつよくわからないのですが、肉眼での見た目に近いのはデワープのような気はします。
動画で見ると下記のような感じです。撮影は4K/48p、手ブレ補正は標準設定で行っています。
手振れに関してはほぼ気になりませんが、風切り音がかなり入る印象です。一応、音声に関しては「ステレオ」「風切り音低減」「方向性強調」の3つのモードがあり、上の動画は「風切り音低減」で撮影しています。
ちゃんと動画編集をする人なら、編集時にノイズのレベルを下げるなどの対応をすれば大丈夫かもしれませんが、できるだけ手間をかけたくないのであれば、風防を装着するなど何かしらの対策は必要かもしれません。
動画に関しては以下の設定で撮影が可能です。4K/30フレーム以下では自動でHDRが有効になります。
解像度 | フレームレート |
---|---|
8K(16:9) 7680×4320 | 24 |
8K(2.35:1) 7680×3272 | 24 |
4K(4:3) 4032×3024 | 60/50/48/30/25/24 |
4K(16:9) 3840×2160 | 120/100/60/50/48/30/25/24 |
2.7K(4:3) 2688×2016 | 60/50/48/30/25/24 |
2.7K(16:9) 2688×1520 | 120/100/60/50/48/30/25/24 |
1440P(4:3)1920×1440 | 60/50/48/30/25/24 |
1080P(16:9) 1920×1080 | 240/200/120/100/60/50/48/30/25/24 |
一応8K撮影もできますが、24fpsになってしまうのであまり実用性はない気がします。再生環境もありませんし。とりあえず8Kで撮影して一部分を切り出すといった使い方であれば使えるかもしれません。
低照度撮影のPureVideoが優秀
Insta360 Ace Proは、低照度撮影向けのPureVideoモードを搭載しています。スマートフォンのカメラでは夜景モードは当たり前になってきましたが、動画ではまだ珍しいもの。最近Pixel 8 Proが対応しましたが、それに似た機能です。
実際に試したところ、かなり大きな違いを感じられます。
夜間に動画撮影する機会はあまり多くはないと思いますが、夜間でなくても照明が暗いお店などでも活躍しそうです。
Insta360アプリでAIを使った編集も可能
撮影データの確認や編集はスマートフォンにインストールした「insta360」アプリからも行えます。アプリからのリモート撮影も行えますが、撮影に関しては本体で直接行ったほうが使い勝手がいいです。
アプリ上からは動画のちょっとした編集も行えます。テロップを入れたりはできませんが(たぶんできない)、トリムや再生速度の変更、BGMの追加などは簡単に行えます。
また、AIが動画内の特徴的なシーンを抽出するハイライト機能も搭載。これ自体はAce Pro側の機能で、カメラ単体でもハイライトシーンの抽出を行えますが、アプリ側で確認したほうが見やすいです。
このほか、アプリ上ではAIがダイナミックなエフェクトを加える「AIワープ」機能が利用できます。追加できるのは最長で15秒ほどですが、クリップ単体でも動画の一部分でも追加できます。Vlogでは使いにくいですが、SNSに投稿する動画などでは面白そうです。
出来上がったのは下のようなもの。
年末年始セール開催中
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