サイトから広告を消し去る
すでに各所で話題になっていますが、iOS9のSafariではWEBサイトの広告表示などをブロックできる「コンテンツブロッカー」という機能が有効になっています。
これを使うと、Safariで見ているサイトから広告表示などを消し去って、すっきりとしたページで見れるだけでなく、読み込みを早くできるという利点もありますね。
この機能、てっきりApple純正の機能なのかと思っていたのですが、実際には3rdパーティのアプリを利用しなければいけません。「Safari内で利用可能なようにしたからあとはよろしく」ってスタンスみたいですね。もしくはあとで文句を言われたときに「うちのアプリじゃないし」と逃げを打つためなのか……。
それはともかくとして、とりあえず使ってみたので、設定方法の紹介です。
設定方法
まず、広告を消し去る主体であるアプリをインストールする必要があります。「Crystal」や「1Blocker」など有料無料合わせていろいろと種類があるようですが、今回は無料の「1Blocker」を使ってみました。
1Blockerをインストールしたら、まず機能を有効化します。あぷりを立ち上げてONにするだけです。ブロックする内容については「Customize」から細かく指定できるのですが、まずはデフォルトでかまわないでしょう。
次に「設定」から「Safari」を選び、コンテンツブロッカーから1Blockerを有効にします。
結果
コンテンツブロッカーを有効、無効でそれぞれこのサイトを表示させたのが上図です。有効にすると広告表示がきれいに消えますね。
なお、コンテンツブロッカーを有効にした状態でもアドレスバー右上の更新ボタンを長押しすると上図のようなメニューが表示されコンテンツブロッカーを無効にした状態で読み込むことも可能です。
あまりないかもしれませんが、広告表示を消した結果、コンテンツの体裁が崩れて読みにくいサイトなどがあった場合に使えますね。
WEBサイトの淘汰が進む?
さて、この機能、利用者側からすると非常に利便性は高いのですが、反対にサイトを運営する側からすると非常にきついです。
現状、GoogleのAdSenseを含め、広告表示をしていないサイト、ブログというのは少数派だと思います。逆に言うと大部分のサイトがサーバ代やら運営費やらに広告からの収入を充てている状況です。
この状況で、「見づらいから」「邪魔だから」という理由で広告を消すというのは、無料アプリに表示されている広告をとらえて「広告が邪魔だから☆1つ」みたいなのに近いものを感じてしまいます。
それでも邪魔なものは邪魔だし、消したいと思うことは私もありますけどね。
広告に代わる収入の確保、例えば投げ銭システムのようなものが充実し、お気に入りのサイトを金銭で応援するという文化が生まれるといいのでしょうけど、それもなかなかに難しいでしょう。
iOS9のコンテンツブロック機能の影響がどの程度出るのかは、今後数か月を待たないとわからないと思いますが、これを切っ掛けに広告とはわからないステルスマーケティングのようなものが増えないことを期待します。