Microsoftは6月21日(現地時間)、責任感を持ってAIシステムを構築するためのガイドラインとなる「Responsible AI Standard」を発表しました。これに伴い、Azure Face API、Computer Vision、Video Indexerの顔認識を利用するにはアクセス申請が必要となり、同時に感情や性別、年齢、笑顔などを検出する顔分析機能を廃止するとのことです。
すでに顔認識を使っているサービスについては、2023年6月までにアクセス申請を行い、承認されないと顔認識が利用できなくなります。なお、顔認識ではなく、顔検出機能については、今後も変わらずに利用できます。
感情や性別などの顔分析機能については、「感情」の定義に関してコンセンサスが取れていない、デリケートな属性を予測する機能は、人々をステレオタイプ化、差別化、不当なサービス拒否にさらすなど、悪用される可能性もあるという指摘が上がっていたようです。このため、顔分析機能については2022年6月21日から新規の受付は終了し、既存ユーザーも2023年6月30日までに使用を中止する必要があります。
顔認識技術については、プライバシーの侵害や民族迫害などでも度々話題となりますが、今後、Microsoft以外でも顔認識を制限する動きが続くかもしれません。ただ、その技術があることは変わらないので、どこで利用されているのかわかりづらくなるだけかもしれませんが……。
Source: Microsoft(1), (2)