発売前に幹部役員が相次いで退職し、アクセサリメーカーのSpigenから「Essential」の商標について訴えられ(Spigenが商標登録していた)、発売そのものが2か月ずれ込むなどさんざんな様相だったEssential。それでもPure Whiteがやっと発売されたり、隔週でAMAセッションを行いユーザーと交流を図るなど、ようやく軌道に乗ってきた感もあったのですが、ここにきて、また新たなトラブルを抱えることになりました。
Nestの共同創設者Tony Fadell氏も支援しているワイヤレス通信技術を開発するKeyssaが、Essentialが同社の技術を盗用しているとしてサンフランシスコ連邦裁判所に訴えを起こしました。
Essential Phoneには背面にアクセサリを装着するための端子がありますが、この端子は電力供給のみを行い、データ通信はワイヤレスで行われています。
EssentialとKeyssaは、この通信部分で協力していましたが、2016年11月、Essentialが別のチップ(SiBEAM)を採用することに決め、関係は終了。この際、Keyssaの所有している技術・情報は企業秘密であり、Essentialが今後商用利用することを禁止。Essentialもこれに同意したとのこと。
にもかかわらず、発売されたEssential Phone(PH-1)には、アンテナ設計や製造ラインでのテスト方法も含め、多くのKeyssaの技術が使われているというのが今回の訴えです。
なお、Keyssaは今年8月、SamsungやFoxconnの親会社である鴻海らと提携し、毎秒6Gbのデータ転送を可能にするその技術をスマートフォンの標準機能としていくと発表していました。
この件について、Essential側からは何もコメントが出ていませんが、なんかいろいろボロボロな感じですね。
ひょっとして発売が遅れたのも、この部分の調整が上手くいかなかったためのかもしれません。ギリギリまで自前で何とかしようとしたものの、上手くいかず、Keyssaの技術を流用してしまったとか……ないかな?
(via Android Police)
(source Reuters)