Galaxy Note 7のディスプレイにはコーニングのゴリラガラス5が採用されているのですが、そのスクラッチ耐性をテストした動画が公開され、物議をかもしていました。
ゴリラガラス5は擦り傷に弱い?
動画では、Galaxy Note 7に対して、モース硬度を測るための試料ピックでひっかいて、どの硬さで傷がつくかというのを試しています。
その結果、モース硬度3ですでにうっすらと傷が付いているように見えます。
ゴリラガラス4のGalaxy S7 edgeを同様にモース硬度5のピックで擦ってみても、Galaxy Note 7よりも傷が薄くしかつかなかったため、動画ではゴリラガラス5は破損耐性(割れ耐性)を上げる代わりに傷に弱くなったのではないかと結論付けています。
コーニングが動画に反論
この動画について、ゴリラガラスを製造しているコーニングにANdroid Autorityがインタビューを行ったところ、「傷に対して弱くなったということはない」という反論があったようです。
ただインタビューの内容を読んでみると、コーニングの反論に対して「んん?」と思う点もあり、少なくとも擦り傷耐性についてゴリラガラス5を過信するのは危険かもしれません。
- 動画の試験方法は業界標準のテスト方法ではなく、ピックを押し付ける力が一定していないように見える。 → ただし、動画を公開しているJerryRigEverythingはこのテストを他のデバイスでも30回以上行っており、テスト方法、結果ともに一貫性はあるようです。
- 傷が付いたように見えるが、実際には柔らかい試料ピックがガラスに付着するmaterial transferが起きているのではないか。
- ゴリラガラスのモース硬度は5~6で、ゴリラガラス4と変わっていない。
- ゴリラガラスは、落下時の破損を防ぐためにゴリラガラス4よりも柔軟性を持たせている。 → これが擦り傷に弱くなった原因ではないかとも思うのですが、コーニングによると衝撃吸収のための柔軟性であり表面的な柔らかさとは別ということです。
結局のところは開発元のコーニングの話を信じるしかないのですが、傷への耐性は従来から変わっていないものの、試料が付着するMaterial Transferが起きやすくなっている可能性もありそうです(そしてこれを除去するのはかなり困難とのこと)。
ちなみに、正しくモース硬度が5~6あったとしても、埃に含まれる石英のモース硬度は7であり、容易に傷がついてしまいます。
やっぱりなんらかの保護シートなりガラスシートは貼ったほうがいいのかもしれません。
スマートフォンのディスプレイにもサファイアガラス(モース硬度9)が普及してくれるといいのですけどね。
Galaxy Note 7のホームボタンはプラスチック製
ゴリラガラスとは関係がありませんが、Galaxy Note 7のホームボタン(指紋スキャナ)はプラスチック製で傷が入りまくるので注意が必要なようです。
Galaxy S7 / S7 edgeのときにも同様な指摘がありましたが、ここはiPhoneと同じくガラス製にしないのかな?
そのうちホームボタン用の保護シートが出てくるかもしれませんね。
(source Android Authority)