Googleが日本時間の5月19日未明から始まった「Google I/O 2016」で、音声アシスタント端末「Google Home」を発表しました。また、Google Homeとの会話によるやりとりを実現するために、従来のGoogleのAIアシスタントに変わる新しい会話型アシスタントも発表されています。
新しいGoogleアシスタント
これまでのGoogleアシスタントは、Google Nowのようにコンテキストを理解して、場所や時間に応じた情報をレコメンドしてくれる機能はありましたが、こちらからの問いかけに対しては基本的に答えたら終わりという感じでした。ようするに会話のキャッチボールは出来ませんでした。これはAppleのSiriも同様ですが、以前の質問の内容を覚えておくことができません。
しかしGoogleが発表した新しいアシスタントは以前の質問も覚えており、これまでよりも自然に会話を行うことができるようになっています。
代名詞の理解、質問の積み重ねにも対応
例えば、「タージマハルはどこにある?」という質問に対してタージマハルの情報を表示するというのは従来通りですが、そのあとに「そこへの行き方は?」という質問を重ねると、ちゃんと「そこ」が「タージマハル」であるということを理解します。
このように代名詞を理解できるアシスタントはこれまでなかったはず。先日デモが行われた、Siriの生みの親が開発した新しい人工知能アシスタントVivもこの代名詞の理解、質問の積み重ねへの対応をアピールしていました。
基調講演では他にも、「今晩やっている映画は何がある?」という質問に対して近くの映画館で上映している映画のリストを提示し、それに対して「子供と観に行きたいんだ」と言えば、ファミリー向けの映画のリストを表示。さらにアシスタントのほうから「チケットを4枚とりますか?」と提案してくれ(ユーザの家族構成を理解している)、それに同意すれば登録されているGoogle Payを使ってチケットの決済までしてくれるという様子がデモされていました。
かなり便利になりそうですね。最初の問いかけが相変わらず「OK Google」なのは気になりますけど。そろそろ「Siri」や「Alexa」、「Cortana」みたいな固有名詞が欲しいです。
音声アシスタント端末 Google Home
前述の音声アシスタントを搭載し、家庭内での情報端末として利用できるのがGoogle Homeです。以前から噂されていた、、Amazon Echoの対抗製品ですね。
Chromecast Audioも内蔵 Bluetoothスピーカとしても利用可能
スピーカーを内蔵しておりBluetoothスピーカとしても利用が可能。Chrome Audioとして音楽をキャストすることも可能です。
音声アシスタントに会話形式で指示できる
上部にマイクとLED表示があり、Googleアシスタントに音声コマンドで天気やスケジュール、チケットの手配やネットの検索などさまざまなことを指示できます。
そのほか、HueやNestなど家庭内のネットワークに接続したスマート家電をコントロールしたりといったことも可能で、検索結果をChromecastに飛ばしてテレビで映したりもできるようです。
Goolge Homeは年末にリリース予定。公式サイトでサインアップしておくと追加情報がメールで送られてくるそうです。