フラッグシップのHTC U12+を発表し、業績低迷からの脱却が期待されていたHTCが、6月の収益を発表しました。それによると、6月の収益は22.3億台湾ドル(約80.9億円)で、5月から8.8%減少。前年同月比では、-67.64%で過去2年間で最大の下げ幅となりました。
U12+の効果が表れるのはこれからと思いたいところですが、昨年のU11では5月に発表し、6月~7月は好調に推移していました。今年は発表が5月末になったとはいえ、6月は回復どころかさらに落ち込んでおり、厳しい状況となっています。
U12+、端末は悪くないと思うのですが、いまのところ「悪くないと思う」止まりなんですよね。積極的に購入しようという感じにならないのは何が足りのでしょうか?
なお、HTCでは、2月にスマートフォン部門のトップだったChialin Chang氏が退職。その後、スマートフォン部門とVR部門が統合されています。スマートフォン事業の低迷は、長期的にはHTC ViveなどVR側にも影響を与えそうです。
そのVRでは、今年に入り、次世代ヘッドセットのVive PROをリリース。スペックは高いものの、フルセットで16万円を超える価格の高さがネックで販売が伸び悩んでいる(製造が追いついていないというのもありそうですが)との指摘も出ています。
HTCは収益性改善のため、全従業員の4分の1にあたる1500人のレイオフも発表済み。ただ、最近話題のスタンドアロン型VRヘッドセット「Vive Focus」のグローバル発売も控えています。
これが業績回復の起爆剤になることを期待したいところですが、もうしばらくは、苦しい状況が続きそうです。