MMD研究所主催のMVNO勉強会「2016年の振り返りと2017年に向けて」に参加してきました。
この勉強会、今回が第4回目ということですが、私は今回が初参加。
「報道メディア、ライター向けの勉強会」となっていましたが個人ブログでも参加OKということでした。
MVNO(格安SIM)の利用動向
まず前半はMMD研究所によるMVNO(格安SIM)の調査報告。
2016年末時点の調査では、格安SIMを利用しているという人は11.8%(2016年年初には8.7%)。
使っていないまでも、サービス内容を理解しているという人は34.5%に達し、すでにキャズムは超えたのではないかということです。
メイン利用の格安SIMは楽天モバイルが1位
メイン利用の格安SIMキャリアは楽天が1位(20.7%)、2位がOCNモバイルONE(13.5%)、3位がIIJmio(9.2%)と続きます。
IIJmioについては、この後に店頭販売の調査結果が出てきますが、販路が違うBIG SIM(3.9%)はあえて分けて集計しているそうです。
契約している種別としては音声とデータSIMが5.5:4.5という感じ。
もっとデータSIMが多いと思っていたのですが、意外と音声通話契約が行われているのですね。
女性の利用も増えている
契約者の男女比はおよそ男性6割、女性4割。
どちらも40代、30代が多くなっています。
これは、これより若い層は親が回線費用を払っていたり、上の層ではそもそも格安SIMが浸透していないという理由がありそうです。
音声通話、データSIMのプラン別でみてみると、音声通話SIMのほうが女性比率が高くなっていますね。
これは、女性が音声通話に積極的というよりも、データSIMを契約する男性が多いという母数の違いによるものな気がします。
MNPで契約する人が多い
格安SIMの契約状況としては、4キャリア(docomo、au、softbank、Y!mobile)からのMNPが35.1%と多く、既存契約を残したまま格安SIMを契約が32.6%、4キャリアを解約して新規契約が20.3%と続きます。
意外とMNPされてるんですね。
データSIMでは既存契約を残したまま新規契約、つまり2台持ちが54%と圧倒的なっています。
Androidユーザが多いが、機種別ではiPhone 5Sがトップ
格安SIMを利用しているスマートフォンとしては、OS別ではAndroidが7割を占めますが、機種別(シリーズ別)でみるとiPhoneが38.8%でダントツ。その中でもiPhone 5Sが10.8%と単一機種では最多とのことです。
各社から発売されているというのと、キャリア端末の2年縛りが切れているというのが大きいのでしょうね。
店頭では指名買いが主流
格安SIMを店頭で購入(契約)する場合ですが、音声SIM、データSIMとも事前に決めて購入する人が多くなっています(それぞれ65.9%、45.8%)。
なので、店頭でのプロモーションよりもそれ以前、ネットやテレビでのCMなどが重要になっているようです。
MVNOは「安心安全」がポイントに
後半戦ではMVNOのNTTコミュニケーションズ(OCNモバイルONE)、IIJmio、BIGLOBE、ケイ・オプティコム(mineo)の担当者による近況報告というか、2017年にはこういう方向に進むだろうという話がありました。
各社とも順調に利用者数は増加しているとのことですが、まだまだ認知度が低いというのが共通認識のようです。
前半の報告でキャズムは超えたのではないかという話があったので、これから爆発的に広まる可能性はあるものの、そのためにもいまだに根強い「安かろう悪かろう」というイメージを払拭し、利用者に対して「安心」、そして「安全」であるということをアピールしていきたいということでした。
(source MMD研究所)