これまでVRと言えば13歳未満の子供が使うのは危険、13歳以上しか利用不可というのが一般的になっていましたが、新宿のVR体験施設「VR ZONE SHINJUKU」が、3月1日から一部アトラクションを7歳以上でも利用可能とし、それに合わせて子供料金も設定されていました。
この変更は、1月に一般社団法人ロケーションベースVR協会が発行した「VRコンテンツの利用年齢に関するガイドライン」を受けてもの。
これまで、13歳未満の利用に関しては明確な基準はありませんでしたが、2015年に行われたVRコンソーシアムでは、子供の利用に関する危険性が指摘。その中では、
- 6歳までの発達期にある子どもが利用すると斜視などの異常をきたすことがある。
- 6歳以降、立体視の機能はほぼ完成しており、HMDの利用は可能だから、斜視や不同視がある場合などには慎重な対応が必要。
とされていました。
そんな中、ロケーションベースVR協会がワーキンググループを立ち上げ、現在の水準の医学的見地をを踏まえたうえで、13歳未満の利用に関するガイドラインを発行しました。
短いものなので全文を載せますが、下記の内容となっています。
- 7歳未満のお子様にはご利用させないでください。
- VRコンテンツの内容について、保護者がふさわしくないと判断されるものはご利用させないでください。
- VRコンテンツのご利用時間について、連続20分のご利用に対し、10分から15分程度の休憩をとってください。
- 斜視や複視、その他、視力の異常や眼科的疾患のあるお子様や、眼科に通われているお子様は、専門医に相談の上、ご利用ください。
- ご利用後にお子様の視力について異常が見られた場合、早急に専門医を受診してください。
別途事業者向けのガイドラインも発行されており、ガイドラインの利用は事業者の責任で行うようにとされています。
このガイドラインをうけて、VR ZONE SHINJUKUでは利用年齢を13歳以上から7歳以上に変更、7歳~13歳向けの子供料金もあらたに設定されます。
料金は1day2チケットが2000円(一般は1day4チケット4400円)、入場チケットが200円(一般は800円)、入場後に購入できるVRアクティビティは一般と同じ1200円です。
ただしすべてのVRアトラクションが利用可能なわけではなく、アーガイルシフトや脱出病棟Ω、恐竜サバイバル体験、マリオカートアーケードグランプリVRは対象外。また、ボトムズバトリング野郎などの設備を使う系のアトラクションには身長制限も設けられます。
脱出病棟Ωなどは表現がグロいので子供不可はわかりますが、アーガイルシフトがダメなのはなんでだろう?若干性的表現っぽいものがあるから? マリオカートや恐竜サバイバル体験もNGになっているので、そういった単純な理由ではないのかもしれませんが。
なんにしろ、これまで子供と一緒には行きづらかったVR ZONE SHINJUKUですが、小学生以上となら一緒に遊べるようになりそうです。