「デュアルコアすげー!」「クアッドコア?信じられない!」なんて言ってたのにいつのまにか8コア(オクタコア)も当たり前になりつつある今日このごろ。
もちろんPC(というかサーバかな?)ではすでに12コア、16コアなんて構成も普通に使っていますが、これらはなんて呼べばいいのか、というのをなんとなく調べてみました。
呼び方は英語の倍数表現が基本
その前に、そもそもこの呼び方はどうやって決まっているのでしょうか。
1コアならシングル(single)、2コアでデュアル(dual)、3つでトリプル(triple)、4つでクアッド(quad)。
この辺はよく耳にしますが、よく見ると馴染みのある英語ともちょっと違います。
single、triple,quad(quadruple)は英語の倍数表現というやつで、「n倍」を表す単語です。
この表現を使うなら2はダブル(double)を使うのが自然なはずですが、実際にはデュアル(dual)を使っています。
dualはラテン語起源の単語で「2重」とか「2つの」という意味を現しています。
この辺の使い分けはかなり曖昧らしく、明確な決まりはないみたいです。
5以降は数の接頭辞をそのまま使う
5以降は数を表すギリシャ語由来の接頭辞がそのまま使われるようです。
たとえば5コアならペンタコア(Penta-Core)、6コアならヘキサコア(Hexa-Core)、8コアならオクタコア(Octa-Core)という具合。
この数の接頭辞は多角形を表す単語としても馴染みがありますね。
五角形はペンタゴン、六角形はヘキサゴンです。
この数を表す接頭辞ですが、英語の中でもラテン語由来のもの、ギリシャ語由来のものなどが混在して使われているようで、たとえば「1つの」を表す「Uni-」はラテン語、「Mono-」はギリシャ語という感じです。
ちなみに自転車のbicycleもラテン語の2を表す「bi-」と円、輪を意味する「Cycle」が合わさったものです。
多角形の名称
先ほどラテン語由来のものとギリシャ語由来のものが混在していると書きましたが、実は多角形の名称ではそのどちらも使われているというケースがあります。
20角形までの呼び方を下記に記載します。
ラテン語由来とギリシャ語由来のものが併記してある場合、赤字のほうが一般的に使われる読み方です。
多角形 | ラテン語由来 | ギリシャ語由来 |
---|---|---|
3角形 | Triangle | |
4角形 | Quadrilateral | Tetragon |
5角形 | Pentagon | |
6角形 | Hexagon | |
7角形 | Septagon | Heptagon |
8角形 | Octagon | |
9角形 | Nonagon | Enneagon |
10角形 | Decagon | |
11角形 | Undecagon | Hendecagon |
12角形 | Dodecagon | |
13角形 | Tridecagon | |
14角形 | Tetradecagon | |
15角形 | Pentadecagon | |
16角形 | Hexadecagon | |
17角形 | Septadecagon | Heptadecagon |
18角形 | Octadecagon | |
19角形 | Nonadecagon | Enneadecagon |
20角形 | Icosagon |
※Suareは四角形ではなく正方形
20コアまでの数え方
先に書いた多角形の呼び方を踏まえつつ、とりあえず20までを調べると下記のようになります。
5以降はギリシャ語由来の接頭辞を基本にしつつ、9コアは9角形に倣ってラテン語由来の接頭辞を使っています。
数 | 接頭辞 | 読み | 数 | 接頭辞 | 読み |
---|---|---|---|---|---|
1 | single | シングル | 11 | hendeca | へンデカ |
2 | dual | デュアル | 12 | dodeca | ドデカ |
3 | triple | トリプル | 13 | trideca | トリデカ |
4 | quad | クアッド | 14 | tetradeca | テトラデカ |
5 | penta | ペンタ | 15 | pentadeca | ペンタデカ |
6 | hexa | ヘキサ | 16 | hexadeca | ヘキサデカ |
7 | hepta | へプタ | 17 | heptadeca | へプタデカ |
8 | octa | オクタ | 18 | octadeca | オクタデカ |
9 | nona | ノナ | 19 | enneadeca | エニアデカ |
10 | deca | デカ | 20 | icosa | イコサ |
12コアはドデカコアっていうんですね。
なんかすごそうだ。
ちなみに20以降は末尾にcosaがついて24ならテトラコサ、26ならヘキサコサという風になるようです。
カレンダーにも数の接頭辞
コアの数え方には関係ないけどこの数の接頭辞、7〜10をみると何やら見慣れた単語が並びます。
September(9月)、October(10月)、November(11月)、December(12月)ですね。
しかし2ヶ月ずつずれています。
これは、古代ローマの暦の名残。
最初のローマ歴は1年を10ヶ月としてしていましたが、2代目のローマ暦で1月と2月を追加して12ヶ月となり、もとの1月が3月、2月が4月というようにそれぞれ後ろに2ヶ月ずれたのだそうです。
なかなかに歴史を感じますね。