USB Type-Cというと仕様に準拠していない粗悪なケーブルが出回っているということでよく話題になりますが、当然ながら見た目からでは仕様に準拠しているかどうかはわかりません。
しかし、仕様に準拠しているかどうかの一つの目安に何KΩの抵抗を使っているのかというのがあり、これは割と簡単に調べることができます。
なお、下記の方法で調べられるのはUSB Type-C to Type-C以外(Type-AとかmicroUSBとか)の変換ケーブルのみで、両端がUSB Type-Cの場合は事情が異なります。
USB Type-C – Type-Aケーブルの抵抗値を測定する
用意するのは、USB Type-Cのブレイクアウトボードとテスターです。
ブレイクアウトボードというのは要するにUSBの端子を外に引っ張り出して、はんだ付けなどをしやすくするためのものです。
USB Type-Cのブレイクアウトボード、ひと月ほど前に秋葉原で探しても見つからず、FastTechで購入しました。
今は秋葉原でも購入できるようになっているかもしれません。
参考:FastTech:U3-206 SMT Type USB 3.1 Type C Female Socket Breakout Board (PCB)
このブレイクアウトボードにUSB Type-Cを挿してVBusとA5間の抵抗値を測り、仕様に準拠していれば抵抗値はもれなく56kΩになります。
最近は、仕様に準拠していることをアピールすため「56kΩの抵抗を使っています!」とうたう製品も多いですね。
ちなみに、ケーブルを挿す向きに表裏があるので注意してください。
抵抗値が測れない場合はケーブルを逆向きに挿すか、A5の代わりに裏側にあるB5を使えば測れます。
測定結果
今回は写真を撮るためにワイヤーをはんだ付けしましたが、テスターのプローブをそのままブレイクアウトボードの端子に当てても測ることはできます。
手元にあったケーブルではNuAnsのケーブル(NEOに付属のもの?)が22KΩで仕様に準拠していませんでした。
仕様に準拠していない、10kΩ/22kΩのケーブルを使ってUSB3.1 Type-Cのデバイスに接続すると、最大で5V/3Aや5V/1.5Aを要求するので、これに対応していないUSB-ACアダプタなどを使うとポートが破損したり、最悪発火する危険もあります。
もっとも、最近のものは5V/2A程度は普通に供給できるものが多いので、そうそう問題にはならないと思いますが。
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