AirPods Proといえば、音質はともかくとしてノイズキャンセリング(NC)の性能ではソニーのWF-1000XM3を上回るとの評判ですが、そのNC性能が最近のアップデートで低下したとの報告が挙がっています。
特定ユーザーが主張しているだけでなく、ヘッドホンなどのレビューを専門に行っているRTINGS.comのテスト結果でも、ファームウェア「2C54」へのアップデートにより、主に低音域でのNC性能が大幅に低下しているとのことです。このため、飛行機などのエンジン音が以前よりも聴こえやすくなってしまったようです。
NC機能の低下は、2B588へのアップデートでも不満が出ていたのですが、このときにはパフォーマンスの変化が見られなかったとのこと。しかし2C54では顕著に性能低下が現れており、何かしらの調整が入ったのは間違いなさそうです。なお、NC性能が低下した半面、音質面では改善がみられるとのこと。
ちなみにAppleは現在、理由を明かしてはいませんが、2C54へのアップデートを中断しています。
AirPods Proのアップデートはユーザーが制御することはできず、バックグラウンドで自動的に行われます。なお、現在のバージョンは、AirPods Proと接続した状態で、iPhoneの「設定」>「一般」>「情報」から確認できます。
本当にNC性能が低下したのかは……私の耳ではよくわからないのですが、音質は上がったとのことなので、実は両者は二律背反の関係なのかもしれません。
他社デバイスのように、NCの効き具合を調整できるようになれば解決しそうな気もしますが、UIが増えるのでAppleはやらなそうです。なんにしろ、2C54を引っ込めた理由を含め、Appleがどんな対応を取るのか気になるところです。
(via the Verge)
(source RTINGS.com)