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いまでは、すっかり生活の一部になってきたスマートホーム。音声操作をするかどうかはともかくとして、リモコンを集約化したり、スマホから操作・連携できるのはやはり便利です。
ただ、家のすべての照明や家電がスマートホーム対応なわけではありません。赤外線リモコンを使うものなら、Nature Remoで制御できるのですが、残念ながらそうでないものの方が多いです。
そんな悩みを解決してくれるかもしれないSmartBot製品各所をレビュー用に提供いただいたので、それぞれ紹介したいと思います。
壁や家電のスイッチを押せる「ボット」
まずは、壁のスイッチも操作できる「ボット」。アームがにょきっと出てきて、スイッチを押してくれます。
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これは、下手に説明するよりも動作を見たほうがわかりやすいでしょう。
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ここでは「押す」動作を行っていますが、シーソー型のスイッチにも対応しており、押したあとにはね上げる動作(スイッチモード)も設定可能です(この場合、スイッチに専用のアタッチメントを取り付けます)。これはSwitchBotアプリから設定を変更できます。また、壁スイッチではなく、家電製品でも利用可能。最近は電源ON時に長押しが必要な機器もありますが、そうした場合のために、長押しモードもあります。
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なお、電源はCR2リチウム電池。通常使用で600日ほど利用可能。また取り付けは付属の両面テープで行います。このとき、スイッチプレートの端に取り付けると、アームの力で本体が浮いてしまうので、プレートの厚み分の台座を3Dプリンタで作ってみました。3Dプリンタを使わなくても、折りたたんだ厚紙や段ボールなど、厚みを埋められるものなら何でも大丈夫なはずです。
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このボットは、我が家では電気が点けっぱなしにされている率が高い、キッチンの照明用に使っています。
開けたり閉めたり、開けっ放しなのを通知する「開閉センサー」
続いて、開閉センサー。これはそのものずばりで、1対のセンサー(といっても片方はマグネットですが)が離れると、「開いた」と認識されるもの。開いた状態が設定した時間経過すると、「開けっぱなし」というステータスに変化します。
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また、開閉センサー以外にも動体センサーが搭載されており、人が近づくのを検出できます。例えば玄関ドアの内側に開閉センサーを取り付けると、人が出ていくときは動体センサーで検知してからドアが開けられ、入ってくるときは動体センサーが検知せずにドアが開くことになります。
これにより、外出するのか、帰ってきたのかを判別可能。他の機器と連携し、外出時にはテレビやエアコンなどを一斉にOFF、帰宅時には照明を点けるなどの設定も行えます。ちなみに、外出時にセンサーのボタンを押してからドアを開けることで、手動で外出モードにすることも可能。荷物の受け取りなどでドアを開ける際に、自動だと外出と判断されてしまいますが、手動ならその問題もありません。
設置は両面テープですが、本体側はねじ止めも可能になっています。
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我が家には、通常の冷蔵庫のほかに、小さな冷凍庫があるのですが、安物なのでこちらは開けっぱなしによる警告音がありません。なので、以前にちゃんと閉まっておらず、中身が全滅しかかったことがあります。
そこで、この開閉センサーを設置。1分間開けっぱなしだと、スマートフォンに通知が来るようになりました。
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ただ、通知が控えめなのが難点。スマートスピーカーに接続して通知を出せるようにしたかったのですが、いまのところ対応はしていないようです。せめて外付けのブザーでもあればいいのですが。ボタンを押すとブザーが鳴るおもちゃをSwitchBot ボットで押すようにすれば実現は出来そうです。
人の動きを検知できる人感センサー
開閉センサーでも胴体検知ができますが、それに特化しているのが人感センサーです。
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人の動きを検知して通知してくれるというただそれだけのものですが、照度センサーも搭載しているので「暗くなったら照明を自動点灯」や「暗い時に動きを検知したら照明を点ける」といったことも可能になります。
電源は単4電池2本を使用。通常使用で約3年持つとのこと。
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机上や壁などに設置できる台座が付属しており、設置の自由度は割と高めです。
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なお、台座にはマグネットが入っているので、冷蔵庫などに貼り付けも可能。また、台座の蓋が取れるようになっており、壁にねじ止めできます。
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なお、こちらの通知も開閉センサーと同じく控えめです。これ単体で使うというより、他のシステムと組み合わせて、一定時間動きがなければ照明を消す、開閉センサーで外出モード中に動きを検知したら……といった使い方が良さそうです。
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スマート連携には必須のハブミニ
ここまで「ボット」「開閉センサー」「人感センサー」を紹介しましたが、いずれも単体ではネットワーク接続できず、スマートフォンがBluetooth圏内にないと通知などもありません。ということで、必要になってくるのがハブミニです。
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ハブミニ単体でも、ネットワーク対応の赤外線リモコンとして、各種家電の操作に対応しますが、SwitchBot製品をクラウド対応させるという役目も担います。ようするに、これがないとGoogle HomeやAlexaとの連携はできませんし、外出先からの操作も行えません。
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ハブミニの電源はmicroUSB。ケーブルは付属しますが充電器はないので別途用意する必要があります。
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背面は壁掛けできるようになっていますが、両面テープで貼りつけてしまうのが楽かもしれません。なお、赤外線リモコンとして操作する場合には、リモコン操作したい家電が見通せる位置(赤外線が届く位置)に設置する必要があります。
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単体でネットワーク接続が可能な「屋内カメラ」
屋内カメラは、名前の通りにカメラ端末。ネットワーク経由で映像をリアルタイムに見られるほか、マイクとスピーカーも搭載しており、例えばペットを見守りながら音を拾うことも可能です。
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このカメラも動体検知に対応しており、何か動きがあった場合に録画を開始できます。その映像は、メニューのリプレイから表示可能。なお、動画は本体に装着したmicroSDカードに録画します。
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ちなみに、映像は通常のカラーのほか、夜間には赤外線モードになります。
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この自動録画のほか、手動での動画撮影、静止画撮影も可能。その場合、撮影した映像は「アルバム」から確認できます。
なお、常にカメラが動いているのは心配という場合には、カメラをオフにするプライバシーモードもあります。この状態では動体検知も働きません。普段はプライバシーモードにしておき、開閉センサーと連携して外出モードになるとプライバシーモードをオフにして動体検知で自動撮影といった使い方ができます。
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電源は、電池ではなくmicroUSBによる給電が必要。この屋内カメラのみ、USB充電器も付属します。
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スタンドは人感センサーと同じものでマグネット使用。電源を接続する必要はありますが、冷蔵庫にも貼りつきます。
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ところで、先に紹介した 「ボット」「開閉センサー」「人感センサー」 はハブミニがないとネットワーク接続できませんでしたが、屋内カメラはハブミニがなくとも単体でネットワーク(WiFi)に接続できます。なので、機器連携を考えないのであれば、これ単独でも利用できます。
ただし、屋内カメラが連携できるクラウドサービスは、いまのところAlexaのみ。GoogleアシスタントやIFTTTなどとは連携できないのが残念なところです。
また、映像はmicroSDに記録すると書きましたが、有料にはなりますが専用のクラウドストレージも用意されています。価格は月額890円(年額8900円)。映像は30日分を記録できるとのこと。記録する以外の付加価値はないようなので、正直なところ容量の大きなmicroSDを購入したほうが割安ではないかと感じます。
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スマートホーム化は工夫次第
ボットと開閉センサーはすぐに使い道が思い浮かんだものの、人感センサーと屋内カメラは、これはという有効な使い方が思い浮かびません。普通に考えればセキュリティ用途なのでしょうが、家族で暮らしていると、外出モードを含めて使いどころが難しいです。
人感センサーは一定時間動いていないというのも検知できるので、例えば実家のリビングにハブミニと一緒に設置し、しばらく動きがなければ通知をするといった見守りセンサー的な使い方もできるかもしれません。
とりあえず、ボットとハブミニはあと何個かあっても困らなそうなので、追加で購入しようかと思っています。こういったものを使わずに家中がスマートに連携できるといいのですが、そうなるには、あと数年は必要でしょうか。
なお、Amazonでは、9月13日まで「スマートホーム 秋のセール」を実施中。いつもよりSwitchBot製品が若干安く購入できます。