NECPCの新モデル「LAVIE NEXTREME Infinity」が発売されましたが、この機種に搭載されているバイオレットライトが気になったので、少し調べてみました。
バイオレットライトは、波長が360nm~400nmの紫外線(UV)のちょっと手前、ギリギリ可視光の範囲にある光のことです
紫外線と同様に、自然界には豊富にある波長ですが、窓ガラスがUVとともにこの波長を遮断してしまうほか、LED照明などには含まれない波長のため、室内ではほとんど存在しない光となっています。
このバイオレットライト、近年では近視抑制や改善、さらにはうつ病や認知症の予防に効果があるとして注目されているようです。
もともと、2007年に屋外で遊ぶ時間が長い子供は近視の割合が低いという研究結果が発表。その後、多くの検証により、360nm~400nmのバイオレットライトに近視の抑制効果があることが確認されたとのことです。
バイオレットライトの光受容体であるOPN5を刺激することで、眼の血流が良くなり、近視の予防につながるとのこと。ちなみに、よく体内時計を狂わせるとして悪役になるブルーライトの受容体はOPN4。
また、マウスを用いた研究では、バイオレットライトが眼の中にあるOPN5を刺激して脳へ作用すると、脳内の視床下部などの働きが活性化することも判明しているとのこと。うつ病や認知症、睡眠障害などさまざまな病気との関連も検証されており、まだマウスレベルですが、アルツハイマーの原因と考えられている物質が、バイオレットライトの照射により減少。高齢マウスでは記憶力低下が抑制されることも明らかになっているそうです。
なお、こうしたバイオレットライトの研究を行っており、今回のNECPCにもバイオレットライトの特許使用許諾を締結、機能開発に協力している坪田ラボでは、バイオレットライトを発する眼鏡を医療機器として登録するために臨床試験を実施している最中とのことです。
そんな眼に良さそうなバイオレットライトですが、眼鏡でも遮断されてしまうようで、眼鏡メーカーのJiNSでは、バイオレットライトを透過する「JiNS VIOLET+」というレンズも発売しています。
少し調べた範囲ですが、Amazonなどでブラックライトとして販売されている照明が、390~400nmあたりで、UVというよりバイオレットライトに近いようです。
室内で植物を育てる際に、紫外線を補う目的でブラックライトが利用されることがありますが、効果があるのか半信半疑だったので使ってはいませんでした。ただ人にも良い影響があるというのであれば、ダメ元で試してみようかと思います。視力への影響は年単位が必要なようですが。