北欧スウェーデン生まれのオーディオテクノロジー企業Sudioから、ANC搭載のワイヤレスヘッドホン「Sudio K2 Pro」が発売されました。価格は1万4900円で、カラーはホワイトとブラックの2色展開です。
Sudioのワイヤレスヘッドホンは、以前に「Sudio K2」をレビューしましたが、Sudio K2 Proは名前からわかるように、その上位モデルとなっています。
スペック的には、主な違いはAAC対応と連続再生時間の増加といった程度ですが、実際のところどれくらい違いがあるのか。レビュー用にSudio K2 Proを提供いただいたので、実際にチェックしてみました。
シンプルなワイヤレスヘッドホン
公式サイトのスペック表では、Sudio K2は「オーバーイヤーヘッドホン」、Sudio K2 Proは「密閉型オーバーイヤーヘッドホン」となっていたので、何か違いがあるのかと思いましたが、デザインと着け心地はまったく同じです。
細かなところでは、Sudio K2 Proには、ヘッドバンド部にSudioのロゴがなく、代わりに左側イヤーパッドにタグが付いている、アーム部がシルバーメッキになっているという程度の違いがあります。
また、同じホワイト系ですが、Sudio K2 Proはややグレー味が強いです。好みの問題ではありますが、個人的にはSudio K2のパールホワイトのほうが好みです。
操作部はすべて右側ユニットに集約されています。充電用のUSB-Cポートと、唯一の物理ボタン、3.5mmジャックを搭載。ミニプラグケーブルが付属しており、有線でも利用可能です。ただし、USBオーディオには対応していません。
物理ボタンは、2秒長押しで電源ON、3秒長押しでペアリングモードとなります。
このほか、右側ユニットはタッチ操作に対応しており、以下の操作を行えます。
音楽機能の操作方法
- タッチパネルを1回タップ: 音楽一時停止または音楽再生
- タッチパネルを2回タップ: 曲送り
- タッチパネルを3回タップ: 曲戻し
ボリューム
- タッチパネルを2秒間長押し: 音量上げる
- タッチパネルを3秒間長押し: 音量下げる
通話機能の操作方法
- タッチパネルを1回タップ: 通話応答
- タッチパネルを2秒長押し: 通話終了または着信拒否
Sudio K2と同じ操作で、やはり同じ感想になりますが、音楽機能や通話機能の操作は分かりやすいものの、ボリューム操作が面倒です。2秒長押しで音量が1段上がり、もう少し上げたい場合には、もう一度タップをし直して長押しを繰り返す必要があります。また、3秒長押しでボリュームダウンになってしまうので、押ししっぱなしにしておくわけにもいきません。
ここの操作感だけは改善、もしくは素直にボリュームボタンを追加して欲しいところです。
低音強めのドンシャリ傾向な音質
肝心の音質ですが、Sudio K2が割とフラットな印象だったのに対し、Sudio K2 Proは低音がかなり強めな印象。高音はシャリシャリとまではいきませんが、全体的にはドンシャリ傾向だと思います。
Sudio K2とK2 Proは、使用しているドライバーも40mmで同じですが、この差がチューニングによるものなのか、コーデックの差(K2はSBCのみ、K2 ProはAAC対応)なのかはわかりません。音質的には、Sudio K2 Proのほうが優れていると感じます(個人的な好みも含まれますが)。
ANCの効果は控えめ
アクティブノイズキャンセリング(ANC)の効果については、Sudio K2と同じ傾向です。もともと耳を覆うオーバーイヤータイプに加えてのANCなので、静音効果は高めです。
ただ、他社ハイエンドモデルのように無音になるわけではなく、冷蔵庫やエアコンのモーター音など、低音よりの音はよく消せますが、中高音での効果はやや低めです。その分、ANC特有の圧迫感を感じにくく、長時間使っていても疲れにくい印象です。
ちなみに、ANCはデフォルトではオフになっています。電源がONの状態でボタンを2秒長押しするとANCが有効に。再度2秒長押しするとANCがオフになります。電源を入れるたびにANCはオフになっているので、都度有効にする必要があるのが面倒です。なお、残念ながら外音取り込みモードはありません。
まとめ
Sudio K2 Proは、1万4900円と、Sudio K2よりも5000円ほど価格がアップしますが、十分に手ごろな価格ですし、何より音質面ではK2よりも上だと感じられます。
操作性に改善の余地はありますが、ANCの効果は価格を考慮すると十分満足できるレベルです。
Sudio K2からの買い替えは悩ましいところですが、これから購入するのであれば、Sudio K2 Proはおすすめです。
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