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自社開発「X1チップ搭載」、単独3DoFに対応した「XREAL One」発表

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XREALは12月11日、同社のARグラスの最新モデル「XREAL One」を国内発表しました。発売は2025年1月中旬以降の予定で、価格は6万9980円。

発表に先立ち、製品体験とXREAL CEOのChi Xu(チー・シュー)氏に話を伺う機会があったのでその内容をお伝えします。

単独3DoFに対応したXREAL One

XREAL Oneは、AR業界では初だという、自社開発の空間コンピューティングチップ「XREAL X1」を搭載。

▲X1チップの実物

これにより、単独での3DoF対応のほか、最低3msという低遅延を実現しています。

従来は、ARグラスのIMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)で計測したARグラスの動きをMCU(Micro Controller Unit:マイクロコントローラーユニット)を通じてホストデバイスのCPUに伝達。そこからSDE(Sensor Data Engine:センサーデータエンジン)でARグラスに搭載された各種センサーのデータを処理し、ARグラスのDP(Display Processor:ディスプレイプロセッサ)に送るというやり取りが発生していました。

しかし、X1チップがSDEやMCUの役割を果たすことでホストデバイスとのやり取りがシンプルになり、結果として低遅延を実現できたとのことです。

光学系も強化されており、視野角が従来の46度から50度に拡大。最大輝度もXREAL Air 2/Proの500nitsから600nitsになりました。XREAL Air 2 Pro/Ultraに引き続き、3段階でサングラス部の透明度を調整できる「電子調光」機能も備えています。

また、これまでになかった機能として、IPD(瞳孔間距離)の調整機能が搭載されています。といってもハード的ではなくソフト的な対応なので、調整幅に限界はありますが、大体の人はカバーできるのではないかとのことでした。

ちなみに、インサートレンズはXREAL Air 2/Air 2 Pro、Air 2 Ultraとは互換がありません。インサートレンズの装着方法も若干変更になっており、ノーズパッドを外さなくても装着可能になっています。

▲従来のようにノーズパッドのアーム金具の長さ違いが用意されているのではなく、パッドを交換することで調整可能になっています

音響面ではBoseと提携。共同でスピーカーシステムのチューニングを行い、繊細で立体的な音響を実現したとしています。

このほか、前面フレームが交換可能となりました。XREAL Air 2/Air 2 Proではカスタマイズできるシールが販売されていましたが、スマートフォンのケースを交換するように、もっと簡単に個性を表現できるようになります。

X1チップの開発は2018年からの目標だった

2017年に創業(当時はNreal)したXREALですが、今回初搭載となった自社チップ「X1」の開発は、2018年からの目標だったとのことです。

▲X1チップについて説明するChi Xu氏

当時、最初のARグラスのプロトタイプを開発していた際に、高速なCPUを接続すれば低遅延を実現できるということを確認し、開発の目標として定めたそうです。

ただ、当時は創業したばかりで資金力不足だったこともあり、「実現は夢のような話だった」とも。それが6年の歳月を経てようやく実現でき、まさにこの分野で先頭を走っていると自負していると自信を見せており、他社がX1チップに追い付くには、あと2~3年かかるだろうとも話していました。

余談ですが、3年前に中国EVメーカーNIO(上海蔚来汽車:二オ)のCEOにXREALのグラスを見せたところ、「自分でチップを作った方がいい」とアドバイスを受けたとのこと。これもX1の開発の切っ掛けの1つになっているようです。

▲X1による低遅延化について力説

なお、X1チップ自体は、ハンドトラッキングに対応する性能も持っているとのこと。ただ、ハンドトラッキングや6DoFを実現するには追加のセンサーを搭載する必要があるため、コスト面が課題になっているとのことでした。

このほか、最近Meta QuestやApple Vision Proなどでも対応されているパススルーについての見解も述べています。

XREALが注力するOST(Optical See-Through)技術は、Meta QuestやApple Vison ProのVST(Video See-Through)技術と比較して、軽量化、低コスト化、携帯性などの点で優れているとのこと。VSTは広い視野角を実現しやすい一方で、機器が大型になり価格も高くなります。

このため、ARグラスとしては今後5年以内にOSTが標準的な技術となり、一般的なディスプレイの代わりとして利用される、そういったケースも解像度高くイメージできているとのことでした。

【XREAL One概要】

  • 重さ:82g(ノーズパッド無し)
  • サイズ:151.651167.5 (展開時)、151.65152(収納時)mm
  • 色:ブラック
  • プロセッサ:XREAL X1
  • 通信:最低3ms遅延
  • 空間機能:全ホストデバイス映像入力を3DoF表現、画面固定やブレ補正、ワイドスクリーンなど
  • 解像度:片目 1920×1080ピクセル (フルHD)
  • FOV:50°
  • リフレッシュレート:最大120Hz全モード90Hz
  • ディスプレイ:Sony 0.68型 OLEDマイクロディスプレイ
  • バーチャル画面サイズ :147〜367インチ(4m〜10m距離)
  • 輝度:600nit(明るさ増強モードのみ)
  • 色標準化:個別キャリブレーション、Delta E ≤ 3
  • エレクトロクロミック調光:3段階
  • モード切り替え:OSDメニュー
  • 瞳孔距離 :ソフト調整(一部の視野角を変化による調整)
  • 前フレーム :取り外し可能
  • テンプル :3段階調整,±3.5°
  • オーディオ:Sound by Bose カスタマイズ音響
  • プライバシー:ノイズキャンセリング立体音響 3.0
  • 音響種類 :ステレオ
  • マイク :4アレイマイク配置

【販売概要】

ガジェットなど好きなことをブログやWEBメディアなどに書いて生きています。ライター仕事は常に募集中

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