
レノボ・ジャパンが、ゲーミングPCブランド「LEGION(レギオン)」から次世代ゲーミングPC「Lenovo Legion Gen 10」シリーズの国内販売を開始。これに伴い、6月17日に都内で製品説明・体験会を開催しました。
LEGIONは世界シェアNo.1、日本でのブランド力向上を目指す
発表会では、まず、レノボジャパン合同会社コンシューマ事業部コンシューマ製品戦略責任者の三島達夫氏が登壇。
世界のPCゲーマーは2015年から2023年にかけて、ワールドワイドでは34.6%拡大。日本でも31.4%増加しているとのこと。ただし、世界のPCゲーマー人口が18.3億人なのに対して、日本では1445万人と文字通りに桁が違います。

そんなPCゲーミング市場、Lenovoは2024年度の世界シェア28.6%で第1位だったとのこと。日本ではビジネスPCのイメージが強いので、これは少し意外でした。

日本はコンソールゲーム(PlayStation、Nintendo Switchなど)が主流なこともあり、そもそもPCゲーム市場がかなり小さい特殊な市場環境とのこと。後に行われた質疑応答でも、日本でのLEGIONの認知度向上に取り組んでいきたいとしていました。
PCゲーミングブランドから、ゲーミングブランドへエコシステム構築
今回発表された戦略のキーワードは「REACH YOUR IMPOSSIBLE」。これは「ゲーマーを不可能に到達させる、さらにそこからゲーマーのサポートでimpossibleを超えていく」というメッセージを込めたマーケティングスローガンです。
このゲーマーの不可能をサポートするするためには、PCだけでは不十分だとし、周辺機器やソフトウェアを含めたエコシステムを展開していくとのことです。

新製品ラインナップと注目の技術
製品シリーズ構成
発表された新製品は以下の3シリーズに分かれています:
- Legion Proシリーズ :パフォーマンス重視のフラッグシップモデル
- Legionシリーズ:持ち運びやデザイン性を重視したスリム&ライトモデル
- LOQシリーズ :バランス重視で初心者向けのエントリーモデル

革新的な冷却技術「ColdFront Hyper Chamber」
新製品の大きな特徴の一つが、AI組み合わせた冷却システム「ColdFront Hyper Chamber」です。この技術は:
- マッシブ(大型)ベイパーチャンバーによる効率的な熱分散
- 統合型ハイパーチャンバーによるエアフローの増加
- トリプルファンとAIファンコントロールによる最適化
これらの技術により、パフォーマンス向上とノイズ軽減の両立を実現しています。

独自AI技術「Lenovo AI Engine Plus」
レノボは実は2021年からAI技術の開発に着手しており、2022年にはすでにLegionシリーズに搭載していました。4年の開発を経て、現在は各シリーズ専用のAIチップを搭載しています。

主な機能:
- AIによるシステム制御でパフォーマンス最大化
- プレイヤーの環境に応じてAIがゲーム体験をカスタマイズ
- 多数のゲームでの自動最適化
業界で唯一「TRUEBLACK 1000」に対応
Legion Proシリーズは、16インチOLEDディスプレイを搭載(Pro 7は240Hz、Pro 5は165Hz)。より深い黒とより明るい白を表現できる「TRUEBLACK 1000」は、全メーカーの中でレノボのみが採用しているとのことです。
手厚いサポート体制「LUS(Legion Ultimate Support)」
購入後1年間、24時間365日対応のPCゲーム特化型サポート「Legion Ultimate Support」も提供されます。
PC本体の設定だけではなく、あらゆるゲームタイトルを快適にプレイするための環境設定や、周辺機器の接続方法、DiscordやSteamの使い方など、ゲーミングに関するあらゆる悩みをサポートするとのことです。
- ゲームの設定方法から実際のプレイテクニックまでサポート
- 「どうすれば勝てるかわからない」といった質問にも対応
- ゲームに精通したスタッフが対応
インテルとの協業で最新CPU搭載
発表会にはインテル株式会社マーケティング本部長の上野晶子氏も登壇し、Lenovo Legion Gen 10シリーズに搭載されているIntel Core Ultra プロセッサー 200HXシリーズについて説明しました。

このCPUの特徴は:
- パフォーマンスとバッテリー寿命の最適バランス
- CPU、GPU、NPUの3つの処理ユニットによるAI処理最適化
- 豊富なコネクティビティ対応
上野氏は「PCはゲームだけでなく、クリエイティブな作業にも活用してほしい」と呼びかけ、Adobe Premiere ProやAfter Effectsなどでの作業効率向上もアピールしていました。