
NECパーソナルコンピューター(以下、NECPC)は7月30日、重量 1kg 未満で世界最長のバッテリー駆動時間を実現したという法人向け Copilot+ PC のフラッグシップ機「VersaPro UltraLite タイプ VY」の受注を開始した。出荷は9月中旬の予定で、価格は48万1800円から。
通常モデルと軽量モデルがラインアップされており、軽量モデルではバッテリー(L)(74Wh)を搭載しても約995gと1Kgを切ります。
通常モデルと軽量モデルの違いは、主にボトムフレームの素材の違いで、通常モデルはプラスチック、軽量モデルはマグネシウム合金を使用しているとのこと。天板には、どちらも東レ製の最新カーボン素材を採用しています。
バッテリーは、ユーザーにより簡単に交換が可能。交換時にネジが行方不明になったり、筐体内に入り込んでしまったりしないようにも配慮がされています。

バッテリー交換可能にしたのは、法人ユーザーからの要望に応えるため。特に中途採用が多く、人材の流動が激しい企業では、前任者が使用していたパソコンをリフレッシュして再利用することが一般的。しかし、その際にバッテリーが劣化した状態で貸与されることが課題となっており、この問題を解決するために、バッテリーを簡単に交換できる仕組みを導入し、常に高性能なバッテリーで業務ができる環境を提供することを目指したとのこと。

そのバッテリーに関しては、AI制御の「ロングバッテリーモード」を搭載。ユーザーの予定や利用シーンに応じて輝度調整やバックグラウンド処理の抑制などを自動制御することで、長いバッテリー持ちを実現するとしています。
実際、NECが実施したテストでは、4時間のWEB会議やスマートフォンの充電に利用しても、9時~17時15分まで使ってバッテリー残量が57%だったとのこと。

このバッテリー持ちに関しては、特に自信を見せており、9月中旬から「1日待たなければ返品OKキャンペーン」も実施するとのこと。ちなみに、7~8時間の労働時間を想定しています。

そのほか、主な仕様としてはCPUはCore Ultra 7 258V/256V、Core Ultra 5 238V/236V/228V/226Vをラインアップ。
ディスプレイは13.3型のTFTカラー液晶で、解像度はWUXGA(1920×1200ピクセル)のノングレア仕様。タッチパネルも選択できます。
メモリ16GB/32GB(LPDDR5)、ストレージ256GB/512GB/1TB。インターフェースはUSB Type-A(USB 3.2 Gen 2)×2、USB-C(USB 3.2 Gen 2)×2(一部モデルはThunderbolt 4)、RJ45、HDMI、microSDカードスロット。無線関連はWi-Fi 7、Bluetooth、LTE通信も選択可能です。




「攻めの商品作り」に邁進
2025年4月に、NEC本体から法人営業部門がNECPCに合流し、法人向けの調達から生産、設計、営業、マーケティング、サービス、サポートまでを同じチーム(NECPC)で一元管理できるようになったとのこと。これにより、顧客・パートナーへの情報提供や市場ニーズの迅速な反映が可能になったとしています。

この状況をNEC PC 3.0と位置付け、法人事業やブランドの再強化を行っていくとのことです。

この新体制で生まれた初の製品が「VersaPro UltraLite タイプ VY」ですが、今後もデスクトップPCなどを含め、順次新製品を投入していく予定とのことです。