
日本ではAINOTEで知られているiFLYTEKが、AIを利用したチャットや録音・文字起こしに対応したスマートウォッチ「iFLYTEK AIWATCH」の先行予約販売をMakuakeで開始しました。執筆時点での価格は早割26%オフの3万4390円から。
アナログとAIが融合したiFLYTEK AIWATCH
iFLYTEK AIWATCHは、一見するとごく普通の腕時計に見えます。ケース径44mmで、側面にはリューズとボイスキーを搭載。リューズの下にはマイクがあり、反対側面にはスピーカーを搭載。
カバーガラスにはサファイアガラスを使用するなど、質感も高いです。しかし、一般的なスマートウォッチとは異なり、タッチパネルは非搭載。操作は全て側面の物理ボタンで行います。



AIWATCHの特徴の1つが、時計部分がアナログムーブメントを採用している点です。見た目も含めて、ごく普通の腕時計という印象を受けます。
時計はアナログですが、文字盤部分が液晶ディスプレイになっており、各種通知やヘルスケア機能、そしてAI機能を利用できます。

多機能なスマートウォッチとしての側面
機能としては、大きく分けると「AI機能」、「スマートフォンからの通知」、「ヘルスケア機能」があります。
スマートフォンからの通知は、そのままです。メールや着信があると、ディスプレイに表示されます。ただ、メールや通知は件名を確認できる程度なので、内容はスマートフォンで確認する必要があります。なお、通話に関しては、AIWATCHで応答・通話も可能です。
一番の特徴は、何といってもAI機能です、ボイスキーを長押しすると、GPT-5が起動し音声入力で対話を行えます。応答は音声だけとなりますが、スマートフォンのアプリ上で、あとから文字で確認することもできます。また、いまのところ継続しての対話(ライブモード)は行えず、質問毎にボタン操作が必要になります。
質問するだけではなく、ToDoやスケジュールへの追加も可能。例えば、「明日14時から会議があります」と話すと、スケジュールに追加されます。

AIボイスレコーダー機能
これだけなら、普通のスマートウォッチと変わりませんが、AIWATCHは録音機能に対応しています、最近流行りのAIボイスレコーダーと同様の機能で、リューズのダブルクリックで録音開始、再度ダブルクリックで停止します。

1回に記録できるのは4時間まで。録音したデータは、スマートフォンに同期され、スマートフォンのアプリから文字起こしが可能。同時に要約なども行われます。
なお、文字起こしに関しては、ベーシックプランで毎月300分までは無料で利用可能です。それ以上を利用する場合は、有料プランの契約が必要となりますが、Makuakeでの応援購入者は、プレミアムプランが1年間無料になる特典が付いています。

肝心の文字起こしの精度は非常に良好。今回、試用期間中に発表会等がなかったので、以前に録音したものをPCで再生し、それをiFLYTEK AIWATCHであらためて録音するという方法をとりましたが、録音済みの音声かつ音量を下げた状態でも非常に精度よく文字起こしが行えました。
固有名詞など、うまく変換できていない部分もありますが、それ以外は概ね問題ないレベルです。なお、いまのところ独自の辞書機能がないのがやや残念。アップデートでの追加を期待したいところです。

要約とサマリーの違い
文字起こしと同時に、要約も作成されます。この要約に関しては、GPT-5のほか、Gemini 3 Pro、Claude 3、Deepseek R1が利用されるとのこと。執筆時点ではユーザーが選択することはできませんでしたが、いずれは選択可能になるのかもしれません。
また、要約とは別に、サマリーも生成されます。項目名的には何が違うのかと感じますが、サマリーは文字起こしの内容を時系列に沿って簡潔にまとめた内容、要約のほうは全体を通しでより詳細にまとめたものという感じです。要約に関しては、いくつかのテンプレートから形式を選択可能です。

個人的なAIボイスレコーダーの使い方として、そのまま議事録などを作成することはなく、文字起こししたものをベースに他の資料と合わせて記事を作成する場合がほとんどです。このため、要約の精度はほとんど気にすることはないのですが、AIWATCHのサマリーは、内容をさっと確認するのに便利そうです。
このほか、要約した内容をもとに、ToDoなどに落とし込むことも可能。もちろん、文字起こしやサマリー、要約をエクスポートすることもできます。
ヘルスケア・アクティビティ機能
ヘルスケア・アクティビティ関連の機能としては、心拍数やHRV(心拍変動)、血中酸素飽和度(SpO2)、睡眠記録、運動記録に対応しています。

睡眠記録や平常時の心拍数などについては、とくに問題はないのですが、運動時の心拍数がかなり高めに計測されるという点が気になりました。同時に装着していた他のスマートウォッチやスマートリングでは100回/分以下の場合でも、AIWATCHでは180回/分以上となりました。

このあたりは、ファームウェアのアップデートで改善できるのかわかりませんが、今後に期待したいところ。ちなみに、ファームウェアアップデートはかなり頻繁に行われており、試用期間中だけでも3回のアップデートがありました。きっと、製品版ではかなり改善が進むのではと思います。
バッテリー持ち
バッテリー持ちに関しては、公式には「スマート機能をフル活用で約7日、秒時刻表示のみの省電力モードでは最大30日」となっています。実際のところ、各種通知を有効にし、心拍数、血中酸素飽和度モニタリングの常時オン、2時間のウォーキングという使い方で、1日当たり15~20%のバッテリー消費となりました。5日は十分に持ちそうです。
充電には、専用の充電台を使用。USB-Cケーブルを挿して使うタイプなので、充電場所の自由度は高めです。

まとめ
iFLYTEK AIWATCHは、一般的なスマートウォッチのように、アプリを追加したり、スマートウォッチからメールの返信を書いたりといった使い方はできません。タッチ操作にも非対応なので、正直、操作性がいいとも思えません。
それでも、AI機能に関する使い勝手は非常に良好で、これだけでも使用する価値はあるでしょう。録音・文字起こし機能も十分に実用的です。常に身に着けているものなので、「ボイスレコーダーを忘れた」「置く場所がない」といった問題もないでしょう。
ファームウェアやアプリなども積極的に開発が行われているので、今後、iFLYTEK AINOTEシリーズとの連携なども行えるようになるかもしれません。そういう意味でも、今後に期待したいデバイスです。

